台風12号 熊本県の南西海上を北に 土砂災害など警戒を

台風12号 熊本県の南西海上を北に 土砂災害など警戒を
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台風12号は、熊本県の南西の海上を北上していて、九州では局地的に激しい雨が降っています。台風は5日にかけて九州北部に近づく見込みで、気象庁は低い土地の浸水や土砂災害などに警戒するよう呼びかけています。
気象庁の発表によりますと、台風12号は4日午後4時には熊本県天草市の南西、およそ80キロの海上をゆっくりとした速さで北へ進んでいると見られます。中心の気圧は990ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は23メートル、最大瞬間風速は35メートルで、中心から半径90キロ以内では風速15メートル以上の強い風が吹いています。

九州には台風の周辺を回る発達した雨雲がかかり、4日午後3時までの1時間に宮崎県が五ヶ瀬町に設置した雨量計で48ミリの激しい雨を観測したほか、熊本県高森町で30.5ミリの激しい雨が降りました。
風も強まり、午後3時ごろに鹿児島県甑島中甑で25.3メートルの最大瞬間風速を観測しました。

台風は九州の西の海上を北上し、5日にかけて九州北部に近づく見込みで、九州南部では4日夜遅くにかけて、九州北部では4日夜から5日昼すぎにかけて、局地的に雷を伴い1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨が降るおそれがあります。
また、台風から離れた四国や近畿、それに東海の太平洋側でも南から暖かく湿った空気が流れ込むため、5日にかけて局地的に激しい雨が降るおそれがあります。
5日昼までに降る雨の量は、いずれも多いところで九州南部と九州北部で200ミリ、四国と近畿で150ミリ、東海で120ミリと予想されています。

九州南部では4日夜にかけて、九州北部では5日にかけて海上を中心に非常に強い風が吹く見込みで、最大風速は九州南部と九州北部で25メートル、中国地方で20メートル、最大瞬間風速は30メートルから35メートルに達すると予想されています。
また、5日にかけての波の高さは九州南部で6メートルの大しけが続くほか、九州北部と中国地方でも5メートルのしけとなる見込みです。
気象庁は低い土地の浸水や土砂災害、川の増水、暴風、高波に警戒するとともに落雷や竜巻などの突風にも十分注意するよう呼びかけています。