8月10日から9月2日の間,クックパッドのサマーインターンシップに参加してた.
Webサービス開発講義
前半の7日間はサービス開発に用いられている技術の基礎の部分についての講義を受けた. 特に印象に残ってるのは「サービス開発」と「プログラミングパラダイム」の講義.
サービス開発の講義は唯一コードを書かない講義. すでに設定された価値仮説のもとユーザーストーリーを作成,そのユーザーストーリーを実現できるようなプロトタイプをつくりユーザーインタビューを通して価値仮説が正しかったかを検証する一連の流れを実際に体験した. プロトタイプをinvisionで作った段階では「これならユーザーに喜んでもらえるだろ!」と自信がそこそこあった. だが実際にユーザーにインタビューしてみると「いや,この機能あっても多分使わないですね...」みたいな反応が返ってきてマジかってなった. インタビューを進めてみるとユーザーストーリーの部分に難があって,実際のユーザーの思考と僕らの思考の違い(今回は料理を普段作る人かどうか)が顕著に出てきていた. 最後に総括があったのだけど,「どのチームも価値仮説を設定した際のユーザーの欲求を満たすべきプロトタイプを作るということを忘れていて,本来の目的ではなく手段に囚われすぎていた」みたいなことを言われてまさにその通りだった. 講義で本来の目的を見失わないようにと言われていたにも関わらず,どのチームも見事にできていないようだった.むずかしい. もしこんなことを実際のプロダクトでやってしまったら「誰も使わない機能を実装して開発者だけが勝手に喜んでる」ということになっていた.
プログラミングパラダイムの講義ではコンパイラのコードジェネレーターを実装した. 言語処理系を触ったことがなかったのでドキドキしてたのだけど,実装している間は楽しかった. ただ途中の最適化の問題で滅茶苦茶悩んで,そこでタイムアップ.10問あるうちの9問まで解いた猛者もいたみたい. 講義のはじめに講師の青木さんが言っていた「すぐに役立つ知識はすぐに役立たなくなる.3年後に役立つ知識をこれから教える」というのが印象的.
サービス開発実習
事前の面談で「ユーザー体験に関わる開発ができるところがいいです」といっていたので,技術部UXデザイングループというところに配属されて2週間働いた. 業務では主にRailsを書いていて,とにかく自分の実力不足を痛感した. 技術的に分からないことが多くて,@adorechicさんや@moroさんに相談して助けてもらうことばかりだった. 最初にメンターの方とある機能をリリースしようという目標を立てたが,結果的に社内でのユーザーテストまでしかできなかったのは本当に悔しかった.
でも分からないことを学んで,新たに吸収することはできたと思っている. 前半でもクックパッドにおけるサービス開発の手法についての講義があったけれども,実際に価値仮説からそれをプロダクトの仕様に落としこむまでのGitHub Issueとか面白かった. どれだけユーザーに価値を届けるかという部分にフォーカスしているのかを感じ取ることができた. あとはTDDをこれまで実践したことがなかったのでそもそもどうすればいいのか知らなかったりスラスラ書けなかったりしたのだけど,@adorechicさんに概念的な部分やそれぞれのテストの役割を教わったり,@moroさんとペアプロっぽいかんじですすめることができたのでインターン終盤では大分慣れてきた.
今回のタスクで関わった人たちとは気持よく仕事ができた.
その他
- インターン生は前半20人,後半10人(日程が合わなくて僕が一緒だったのは8人だったけど)いたのだけど,みんな得意分野が違ってて面白かった
- 特に京都の人たちは面白くて,ずっとゆゆ式とかアイマス,鴨川の話してた気がする
- 開発基盤に配属されてたインターン生は本当に凄かった
- 社内にあるキッチン,お飾りだと思ってたらお昼ご飯をキッチンで作ってる人が多くて驚いた
- 「普段のおかずは茹でた鶏肉にポン酢を付けて食べることでカバー」「塩少々って書いてあったから小さじ一杯入れた」という普段の食生活を申告したら皿洗い係になることが多かった
- 既婚者エンジニアを見るたびに「結婚のコツを教えてください」って聞いてた
- 既婚者エンジニアは学栄時代から付き合ってる人と結婚したというのが大半らしくて絶望してる.
- メンターの方に「mirakui VPルート」なるものを教えてもらってやっていく気持ちが高まってる
- もともと人と話すこと自体は好きなんだけど,語彙が少なくてコミュニケーションがうまくとれない僕にかまってくれる人が多くて嬉しかった.
- ゆゆ式に対応してた
お気持ち
実力不足から圧倒的成果は出せなかったけれども,確実に自分の成長に繋がると思えたよいインターンだった. それに加えてまた一緒に仕事がしたいと思える人たちが見つけられたのがよかった. このインターンでは教わることばかりだったので,対等に仕事ができるような関係になれるようにこれから頑張っていきたい.