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社内記録の改ざん不能 大阪の企業開発

記録を改ざんできないようにするプルーフ・ログの仕組み=シビラ提供

 システム管理者でもデータを改ざんできない技術と注目されている「ブロックチェーン(BC)」を活用し、ITベンチャーのシビラ(大阪市西区、藤井隆嗣代表)が企業向けの社内管理システム「Proof Log(プルーフ・ログ)」を開発した。BCは先進的なIT金融サービス「フィンテック」の中核的な技術とされており、そのBCをいち早く商品化したシステムだ。サイバー攻撃の対策や企業内部の不正防止など、今後さまざまな分野に応用されそうだ。

     サーバー上にあるログ(時系列に蓄積した記録)や会計情報・個人情報などのデータは、現状では容易に変更が可能になっている。そこで同社は、BCの「改ざんできない」という性質を生かしたログ管理システムとしてプルーフ・ログを開発した。

     企業向け管理システムを販売するサテライトオフィス(東京都江東区)が7月にプルーフ・ログを導入して使ってみる実証実験を行い、成功した。シビラによると「IT統制のコスト削減や問題の早期発見、さらに問題発生の抑止力としても機能することが確認できた」としている。

     BC技術を活用したサービスは今後、2兆ドル市場に成長するとも言われている。同社の流郷俊彦CTO(最高技術責任者)は「BCを活用したプルーフ・ログに全てのログを残すことで、過去を正確に再現できる世界を目指したい」と話している。【高橋望】

    ブロックチェーン

     仮想通貨「ビットコイン」を取引するために開発された技術。インターネットでつながった世界中のコンピューターに取引記録などのデータを分散・共有し、お互いに監視し合うことで改ざんを不可能にする仕組み。正しい記録を鎖(チェーン)のようにつないでいることから名付けられた。IT技術を活用した金融サービス「フィンテック」の中核技術として注目され、さまざまな社会インフラへの応用も期待されている。

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