2016-08-10

EM菌水伝の源流 TOSS

TOSS教育技術法則化運動)という団体がある。教育仕事に就いていない多くの人は知らないと思うが、我々小学校教師は割と知っている。EM菌水伝を広めたのはこの団体である

TOSS

TOSSは、効果的な教育技術研究して集積し、広める団体である小学校の学級運営や教科指導に関する指導法が多い。

大きな書店教育書コーナーにいけば、TOSSから出版された教育書が幅を効かせているのが分かるはずである

無料で授業法を閲覧できるTOSSサイトもある。実際のところ、多くの若手小学校教師はこれを参考にしている。

TOSS指導法採用している教師は、その授業や板書を見ればわかる。廊下に並べられている図工の作品を見てもわかることもあれば、授業でなくても教室の様子を見てもわかったりする。

TOSSにどっぷり浸かっている教師がたまにいて、授業法に関するセミナーのチラシをもらったりもする。

●発足者 向山洋一

ところでTOSSは、四・五十年前に、向山洋一という小学校教師を中心として発足した小さな教育サークルが徐々に拡大したものである向山氏は現在TOSSトップにいる。

我々小学校教師であれば、向山洋一と聞けば少なくとも名前なら知っているというくらいに有名であるしかメディアには出てこないので、やはりほとんどの人は知らないと思う。

ちなみに学級崩壊モンスターペアレントなどの言葉を考案した教師である。また、向山氏曰く、学級便りを最初に始めたのは自分であるそうである

そんなわけで、知る人ぞ知る有名人である書店では、TOSS書籍と並んで向山洋一書籍も多い。


向山指導法

TOSSでは、向山氏が考案した授業の進め方を「向山算数」や「向山社会」のように呼んでいる。実際に向山式○○を授業で実践している教師は多いはずである

向山式に限らず、TOSSの中でもネームバリューのある教師のやり方は△△式と言われたりして、国内中に広まる。

(まあ、TOSSでなくても良い授業法は国内中の教師に広まっていくのはあたりまえなのだが)

みなさんが子どもときに受けてきた授業の中にも向山式があったかもしれない。

そんなわけで、お分かりかと思うが、いろいろな向山式授業法と共に広まっていったのがEMである

しかも、数ある向山実践の中でも、重要実践の一つである位置づけられている。向山洋一著による、EMに絞った書籍も出ている。

であるから爆発的に日本中教師拡散し、いたるところでEMを使った授業が行われてるようになったという現状に至る。

(よく知られる水伝はたぶん向山ではないがTOSSの誰かである


科学リテラシーの欠如

このような疑似科学が授業に採用されて続けてきたのは、教師の側のリテラシーが欠如していたかであると言わざるを得ない。

向山氏がEM実践したのは昭和時代で、その実践が広められていったのもそのあたりであるはずである

昔の過ちが今まで修正されず、だらだらだと学校現場で授業として使われ続けてきたのだろう。

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