2016-05-03

クリスマスプロポーズされた。返事はまだない。

クリスマス、いつもよりうんとお金をかけたホテルでディナー。

夜景が見える一番いい席。きっと半年かそれ以上前に予約しないと、取れないだろう。

はいよいよデザート、のときに。「結婚しよう」の言葉

さな箱を取り出す。ダイヤ指輪

照明に当たってキラキラに輝いている。

固まる私。店内BGMがやけに大きく聞こえる。

何か返事しないと。

スタッフの一人がこっちを見ている。

ダイヤが光り輝いている。

まぶしくて見れない。

彼が私を覗き込む。

ふいに不安そうな顔を見せられ、困る。

1分半の沈黙を破る。

「うん、ありがとう。よろしくね」

言っちゃった。言っちゃったよ。

彼の顔がパッとほころぶ。

それから指輪をはめてもらって、刻印どうするか話して

ハッピーウェディングとかなんとか書かれたケーキを食べて

スタッフさんに「おめでとうございます!」なんて言われて

あとは覚えていない。

その夜はとても苦しかった。

幸せじゃなくて、苦しかった。

私の実の父親は、暴力的アルコール中毒

日ごろから母親を怒鳴りつけていた。

数年前にふたり離婚し、私は母と二人で穏やかな毎日を送っていた。

でもこれから、彼と生活を共にすれば

衝突したり、喧嘩することだってあるだろう。

イライラする。怒りたくもなる。

そんなとき

彼におびえる自分が見える。

父に怒鳴られ、ひたすら謝る母親と重なる。

彼は「そんなことなから大丈夫」と言うだろう。

でも私は現に、何度か彼を怒らせている。

地雷を踏んでいる。

地雷は見えない。

見えないから踏んでしまう。

「なぜこんなことで怒るの?」

それは私がずっと飲み込んでいた言葉

母と同じ道を歩むのか。

それとも、ある程度地雷を見抜いてうまくやれるだろうか。

一晩考えて翌朝、婚約について考える時間が欲しいとお願いした。

「え?」

気まずい沈黙

ここから逃げ出したくなる。

申し訳なさ過ぎて謝るしかできない。

この人と結婚していいの?

誰か教えて下さい。

こんな人生かけたギャンブルできない。

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