「物語シリーズ」の主人公・阿良々木暦の最大の好敵手(ライバル)にして、歪な正しさを押し通す詐欺師・貝木泥舟(かいき でいしゅう)の名言。人間の生きる目的とは何か、貝木ならではの幸福論です!
別に幸せになることが人間の生きる目的じゃあないからなあ。幸せになれなくとも、なりたいもんになれりゃあいいんだし…。けどまあ、なんにしても……生きてりゃそのうち…いいことあるんじゃねえかよ…
―貝木 泥舟『〈物語〉シリーズ セカンドシーズン』第26話より
別に幸せになれなくてもいい
誰にも言ってこなかった自分だけの夢。それをかなぐり捨ててでも、今その瞬間苦しさを紛らわすことができる。そんな選択をしてしまった少女・千石撫子(せんごく なでこ)に向けて(正しくは千石撫子の身を案じる阿良々木暦)、貝木が放った台詞です。
幸せになんてなろうと思ってなれるものでもないし、逆になろうとも思っていなかったのにふとしたきっかけで幸せになれることもある。だからこそ、そんな不確かな「幸せになること」を生きる目的にするべきではないというのが、貝木なりの幸福論なのでしょう。
なりたいもんになることが人間の目的
幸せになることとは違い、自分が「なりたいもの」になるには、絶えず「なりたい」と願い続け、行動し続ける必要があります。
もちろん「なりたいもの」になったとしても、それで必ずしも幸せだとは限りません。しかし、なりたいものになれたのなら、そこから更になりたいものを具体化していけばいい。少し逆説的な見方ですが、人間の「生きる目的」というのは、永遠に達成できないからこそ生きるための指針になるのかもしれません。
まとめ
もし「幸せになること」を生きる目的にしてしまったとしたら、幸せになれた瞬間その人の生きる意味はなくなってしまいます。そうではなく、「どんな自分になりたいのか」を絶えず見つめ、生きる指針としていくことが、今回のセリフから得るべき教訓なのでしょう。
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