NTTドコモは吉沢和弘副社長(60)が社長に昇格する人事を固めた。6月下旬の株主総会を経て正式に就任する。加藤薫社長(64)は相談役に就く見通し。吉沢氏は1992年にドコモの前身であるNTT移動通信網が発足した際にNTTから移り、経営企画などの部門を経験した。ドコモで実質的な生え抜きがトップに就くのは初めて。
ドコモの社長はこれまで親会社のNTTで一定の役職を経験した人材を送り込むのが慣例だった。加藤社長は2018年3月期に連結営業利益8200億円を目指す経営計画の1年前倒しでの達成が視野に入り、収益改善にメドをつけたことから在任4年で交代する。
吉沢 和弘氏(よしざわ・かずひろ)79年(昭54年)岩手大工卒、日本電信電話公社(現NTT)入社。11年NTTドコモ取締役執行役員、14年副社長。群馬県出身。