こんにちは、かんどーです。
久しぶりに勤務の無かった先日、銀座の画廊でひっそりと開催されている「人造乙女美術館」へ行ってきました。ラブドール(古い言葉で言うとダッチワイフ)を用いて、日本画の世界を表現したり、独自の表現でもって魅せてくれる展示です。
18歳未満お断り、大人のための展示会という感じですが、場内は変な雰囲気ではなく、とてもやさしい空間でした。
女性同士で見にきて、可愛いー! と声をあげていたり、カップルで見にきて、ドールに触れるコーナーでその肌の質感に驚いて顔を見合わせたり。乳首やあそこなども感触を確かめるために触っていました。照れ笑いすることなく、乳首と向き合っている他人がそばにいる感覚。これ、すげぇ。
場内は撮影禁止のため、パンフレットの表紙だけ。
わたしははじめて、ドールと真剣に向き合った。
今まで、ドールのことをどこかで「代用品」のように見ていた。ホンモノが手に入らないからドールで満たす…そんなふうに思っていたし、心のどこかで、ドール愛好家のことをそんな目で見ていた。
実際、ドール愛好家を書いたコラムなどでは、「ひときわ奇異な」などの言葉でもって、一般人の立場に立ったひとが多かった。ドールの値段に言及するものも多かった。一般人に対し「人形にこんな高いお金を…」という興味本位の共感が得られるから、その切り口はアリなのだと思う。
そもそも「妻に先立たれた男性」をターゲットにしていた後ろ暗い側面もあったドール。実際、数年前にヴィレッジバンガードで立ち読みした本には、ドールを抱く孤独な男性の写真があった。わたしの中でドールのイメージは「愛らしい代用品」を超えなかった。
しかし、この日「人造乙女美術館」で展示を見て、わたしの考えは変わった。やっぱり実際に見ると違う。
実際、ドール愛好家を書いたコラムなどでは、「ひときわ奇異な」などの言葉でもって、一般人の立場に立ったひとが多かった。ドールの値段に言及するものも多かった。一般人に対し「人形にこんな高いお金を…」という興味本位の共感が得られるから、その切り口はアリなのだと思う。
そもそも「妻に先立たれた男性」をターゲットにしていた後ろ暗い側面もあったドール。実際、数年前にヴィレッジバンガードで立ち読みした本には、ドールを抱く孤独な男性の写真があった。わたしの中でドールのイメージは「愛らしい代用品」を超えなかった。
しかし、この日「人造乙女美術館」で展示を見て、わたしの考えは変わった。やっぱり実際に見ると違う。
まず会場でドールの展示を見て、その質感の美しさと瞳の美しさに心を奪われた。有名な日本画に登場する女性を、ドールで再現するという難易度の高い展示なのだけど、日本画そのものも隣に展示してくれているから、元の絵を知らなくても「ああ、これをイメージしたんだ」とわかる。クローズド過ぎないアプローチ。
日本画以外にも、コスプレっぽい着衣のものもあった。細部にまでこだわった衣装をまとったドールはどこか嬉しげで誇らしげで、とても美しかった。
日本画以外にも、コスプレっぽい着衣のものもあった。細部にまでこだわった衣装をまとったドールはどこか嬉しげで誇らしげで、とても美しかった。
本来、代用品であるはずのドールたちは、それぞれの瞳に光をたたえ、輝く命となって目の前にたたずんでいた。
ドールを見るときは、横から、ななめ前から、そして正面から見つめてほしい。少しかがんで、ドールをのぞきこむようにして見つめてほしい。ドールは確実にあなたの心に入り込んでくるはずだ。この子と暮らしてみたいという、ほのかな炎が心にともる。
長い睫毛が落とす影、憂いを含んだ唇、触れてみたいと思わされる頰や指先の質感。
ドールに触れられるコーナーでは、まさかの質感に正直驚いた。こんなにすごいのかって思った。足の指が、まるで赤ちゃんの足の指のようだった。ふにふにとしていて、足の小指の愛らしさと親指の丸さが、指で感じられた。
あまりの質感に目を閉じてしまった。足首にふくらはぎ、太もも、胸元、肩、腕、手の指…夢中で触っていた。ドールとふたりきりになれているみたいで、ちょっと脳みそ飛んだ。
甘えるような表情、現代の日本人における美を最大限表現した顔や体。
5月22日まで銀座で開催しているので、興味のある方はぜひ訪れてみてほしい。パンフレットのはじからはじまで愛がいっぱいだった。広くはない会場なのに、気づけば一時間以上滞在していた。本棚に置いてある本さえ愛しい。愛という感情をまた深く揺り起こされたような感覚だ。
しびれた。
それじゃあ、また明日!
☆今日の過去記事☆
あまりの質感に目を閉じてしまった。足首にふくらはぎ、太もも、胸元、肩、腕、手の指…夢中で触っていた。ドールとふたりきりになれているみたいで、ちょっと脳みそ飛んだ。
甘えるような表情、現代の日本人における美を最大限表現した顔や体。
5月22日まで銀座で開催しているので、興味のある方はぜひ訪れてみてほしい。パンフレットのはじからはじまで愛がいっぱいだった。広くはない会場なのに、気づけば一時間以上滞在していた。本棚に置いてある本さえ愛しい。愛という感情をまた深く揺り起こされたような感覚だ。
しびれた。
それじゃあ、また明日!
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