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 ハンセン病患者の裁判を隔離された療養施設などに設けた「特別法廷」で開いていた問題で、最高裁の今崎幸彦事務総長は25日、調査報告書を公表し、「患者の人格と尊厳を傷つけたことを深く反省し、お詫(わ)びする」と謝罪した。

 ハンセン病患者であれば例外なく特別法廷の設置を認めてきた最高裁の判断について、報告書は「社会の偏見、差別を助長するもので、深く反省すべきだ」と言及。一方で、特別法廷を開いたことは、憲法の「裁判の公開」には違反しないと結論づけた。

 最高裁事務総長は司法行政の事務方のトップ。最高裁が司法手続き上の判断の誤りを認め、会見で謝罪するのは極めて異例。