ワシントン=佐藤武嗣
2016年3月19日11時11分
「今やトランプ主義と共和党主義の争いだ」――。米大統領選の共和党候補者指名争いに関し、2012年の同党大統領候補で党内穏健派のロムニー元マサチューセッツ州知事は18日、トランプ氏阻止のため、敵視してきた保守強硬派のクルーズ上院議員に投票を促す異例の声明を発表した。
ロムニー氏は自身のフェイスブックで「トランプ主義は人種差別主義で女性蔑視、偏見に満ち、外国人嫌いで下品、最近は脅しや暴力まであおっている」とトランプ氏を痛烈に批判。
同氏を阻止するには、7月の党全国大会の決選投票に持ち込むしか道がないと強調し、穏健派のケーシック・オハイオ州知事を「彼のことが好きで、彼と選挙を戦ってきたが、ケーシック氏に投票することは、究極的にトランプ氏を勝たせてしまう」とクルーズ氏に投票するよう呼びかけた。
「トランプ氏阻止」のためにはなりふり構わぬ元大統領候補に、トランプ氏は「ロムニー氏はケーシック氏やルビオ氏を応援し、今度はクルーズ氏を支持している。彼は情緒不安定な男で、なるほど、(オバマ大統領に)負けたわけだ」と皮肉った。(ワシントン=佐藤武嗣)
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朝日新聞国際報道部
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