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 「沖縄にディズニー」という騒ぎがひと頃あった。宜野湾市長選を1カ月後に控えた昨年12月のことだ。

 市長が政府に対して市への誘致に対する協力を求め、官房長官が「全力で取り組む」と応じ、東京ディズニーランドの運営会社も前向きとされた。米軍普天間飛行場の移設問題で協調する現職市長への、政府からの露骨な援護射撃だった。

 さすがに沖縄発の報道は冷静だったが、東京発のそれ、とりわけワイドショーは違った。ディズニー側が検討している内実はリゾートホテルの進出なのに、テレビ画面には新たなディズニーランドが宜野湾にできるという未来図が描かれた。普天間飛行場の跡地がそのままディズニーランドに変わるという荒唐無稽なものまであった。

 外野の反応は実のところ想像の範囲内だったのだが、わたしの予想は別のところで外れた。肝心の選挙戦で「ディズニー」は盛り上がらなかったのだ。

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