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中国当局 人権団体のスウェーデン人を釈放
1月26日 12時53分

中国当局 人権団体のスウェーデン人を釈放
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中国で活動していた人権団体のスウェーデン人の男性が身柄を拘束され、国際社会が懸念を表明していた問題で、スウェーデン政府は、男性が釈放され国外退去となったことを明らかにしました。
この男性は、今月3日に中国当局に拘束された人権団体のスウェーデン人、ピーター・ダーリン氏で、国営の新華社通信は、ダーリン氏が国外のNGOなどからの多額の資金を基に、北京の弁護士らと共に、中国で法律支援という形で市民らに研修を行い、国家の安全を脅かす活動を支援した疑いがあると伝えていました。
北京にあるスウェーデン大使館は、ダーリン氏が釈放され、すでに国外退去となったことを、26日、明らかにしました。ただ、その理由については「コメントできない」としているほか、中国側は何も発表していません。
中国当局は、海外のNGOなどの資金が国内の組織に渡り、民主主義などの価値観が国内に広く浸透して、政府批判が高まることを懸念しており、ダーリン氏の事件も、こうしたことへの習近平指導部の警戒感の表れだと受け止められています。
ダーリン氏を巡っては、国営の中国中央テレビが、罪を認めて謝罪する様子を繰り返し放送するなどし、国際社会からは、当局に自白を強要された可能性や、人権侵害だと指摘する声が上がっていました。
スウェーデンのバルストロム外相は声明で、ダーリン氏の釈放を歓迎する一方で、香港にある書店の親会社の社長でスウェーデン国籍を持つ男性が今も身柄を拘束されていることについて「強い懸念」を表明しました。

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