【ソウル聯合ニュース】韓国の財閥、ロッテグループの辛東彬(シン・ドンビン、日本名:重光昭夫)会長は3日、グループ役員・社員向けの新年のあいさつで、「新たな変化にどう対応するかが未来の成長を左右することになる」と述べた。
ロッテグループは昨年まで、創業者の辛格浩(シン・ギョクホ、重光武雄)氏が新年のあいさつを発表していた。同氏の次男、東彬氏による新年あいさつは今年が初めて。
東彬氏は役員・社員に対し、時代の変化にそぐわない従来の考え方や慣習、制度、事業戦略をすべて捨て、変化に先んじて対応できるよう準備をしてほしいと呼びかけた。また、「経営の透明性の確保と順法経営はロッテが順守すべき核心的な価値」としながら、尊敬される企業に生まれ変わるための努力を促した。
一方、昨年を振り返り、企業経営を取り巻く環境の厳しさに言及したほか、「グループの経営権争いで迷惑をかけ、申し訳なく思う」と述べた。
昨年、韓国と日本のロッテの役職を解かれた兄で創業者長男の辛東主(シン・ドンジュ、重光宏之)ロッテホールディングス(HD、本社・東京)前副会長の「クーデター」は失敗に終わり、東彬氏が韓日ロッテの「ワントップ」の座についた。収束するかに見えた経営権争いの場は法廷に移り、今なお続いている。
グループ関係者は東彬氏が新年のあいさつを発表したことについて、格浩氏は健康上の問題がある上、東主氏側との状況も踏まえると新年のあいさつをできる状況ではないと話している。