「ボミちゃん、お疲れさま!」
6日、女子ゴルフの韓国・日本・欧州・オーストラリア各ツアー対抗戦「ザ・クイーンズ」最終日が行われた愛知県の三好CC(6500ヤード、パー72)。
イ・ボミ(27)は韓国の準優勝が決まると、18番ホール近くで涙ぐんでいた。だが、日本人ファンたちが集まってくるとすぐに明るく笑って、日本語で感謝の言葉を述べた。イ・ボミのお礼の言葉に日本人ファンの間からは大きな歓声が上がった。いつも笑顔を忘れないことからついたニックネーム「スマイル・キャンディ」らしい姿だった。
今大会で一番のスターはやはりイ・ボミだった。前後の組で日本人選手の試合が行われているのに、イ・ボミがハンナ・バーク(欧州ツアー)とシングルスマッチプレーをしていると、大勢の日本人ファンが集まった。急な坂が多い三好CCを息を切らして追いかける高齢のファンが目立った。シゲマツ・ゲンザブロウさん(67)にイ・ボミのどんなところが好きか尋ねると、「ボミちゃんの試合の邪魔になる」と記者のペンを奪ってから、「(イ・ボミは)生きる活力源」と紙に書いた。
イ・ボミの人気は今年、ほぼ「シンドローム」と言っていいほど急上昇した。今季7勝し、日本の男女ゴルフツアーあわせて最多賞金記録を更新するなど大記録を打ち立てると、日本の新聞やテレビ局からは先を争うようにインタビューのオファーが相次いでいる。テレビ番組の出演オファーは昨年の2倍以上だそうだ。大会期間中、名古屋市内の書店に並んでいたゴルフ雑誌のほとんどが表紙にイ・ボミを掲載していた。現地ではイ・ボミのメーンスポンサー後援額が来年最高2億円にまで上昇すると見られている。これは日本ツアーの選手の中でもトップレベルだ。イ・ボミは「今年の(プロ野球の)日本シリーズを見に行ったら、日本の皆さんが試合の時よりたくさん集まって来てくださって、サインがほしいと言われて驚いた」と語った。