仕事をしていくうえで、日常的に使う連絡手段である「メール」。会社の上司や同僚、取引先とメールでやりとりをする機会も多いでしょう。そんなときに言葉の使い方を間違えて、相手に失礼な文章になっていませんか? 今回は「これだけは気をつけておきたい!」というポイントを紹介します。
【敬語編】
△「了解しました」→○「かしこまりました」
最近よく「NG例」として耳にするのが「了解しました」。「了解」という言葉は「物事を理解したうえで承認する」という意味で、謙譲の意味合いは含まれていません。「しました」をつけることで、最低限丁寧な言い方にはなっていますが、目上の人には「かしこまりました」を使うのが妥当でしょう。
×「よろしかったでしょうか?」→○「よろしいでしょうか?」
これも使ってしまいがちなフレーズ。確認をする行為が「現在」なので、あえて過去形にする必要はありません。
×「行かせてもらいます」→◯「伺います」
どんな言葉にも「〜させてもらう」を付ければ謙譲語になると思いがちですが、より適切な謙譲表現がある場合があります。「行く」→「伺う」、「会う」→「お目にかかる」など、頻繁に使う言葉は調べて覚えておきましょう。
【要注意な表現】
△「ご確認をお願いします」→○「ご査収ください」
「ご確認をお願いします」を頻繁に使っている人もいるでしょうが、より丁寧な表現として覚えておきたいのは「ご査収ください」という言葉です。ただ、何を確認してもらいたいのか曖昧になってしまいがちなので、説明は怠らないようにしましょう。
△「参考になりました」→○「勉強になりました」
「参考」は、本来「考えを決める際の足しにする」という意味合いがあるので、相手を評価することになります。目上の人にメールを送る際は、「勉強になりました」と書くといいでしょう。
×「ご教授ください」→○「ご教示ください」
ただ情報を教えてほしいときに使うのは、「ご教授」ではなく「ご教示」。業務上のことで指示がほしい場合も、「ご教示」にしたほうがいいです。「ご教授」は学問・技芸を伝え教える」という意味なので、仕事上で使うと大げさに見えるかもしれません。
【豆知識】
各位
これは「皆さま」という意味で、目上の人も含みます。「各位」自体が敬称のため、失礼になることはないのです。使い方としては、「担当各位」「関係者各位」など。
To/Cc/Bccの違い
To:必ず知らせなければいけない人。
Cc:念のため、参考までに知らせておきたい人。メールの返信はToがおこなうため、Ccの人は原則、返信をしなくても問題ありません。
Bcc:参考までに知らせたいけど、その人に送ったことをTo/Ccのメンバーには知らせたくない人。
件名に【】をつけてわかりやすく
件名を見ただけでもメール全体の内容がわかるように、ひと工夫してみましょう。文頭に【◯◯◯(案件名)】などわかりやすく明示することで、相手にどの案件に関するメールなのかが伝わりやすくなり、メールが見過ごされることがなくなるかもしれません。
すぐにでも直せるポイントに絞って紹介したので、ぜひ実践してみてはいかがでしょうか。相手に失礼のないことはもちろん、「この人は感じがいい」「この人は仕事ができる」と思ってもらえるよう、少しの工夫が大事ですね。
(文/chan-rie+プレスラボ)