日本が「明治日本の産業革命遺産」として端島(通称:軍艦島)などを国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産に登録したことに対応し、韓国政府は植民地時代の強制動員の被害に関する記録をユネスコの世界記録遺産に登録する案を検討していることが分かった。現在、韓国では世界記録遺産として、ハングルの元になった「訓民正音解例本」や朝鮮王朝実録、朝鮮王朝時代の医学書「東医宝鑑」など7点が登録されている。
文化財庁は13日、首相直属の「対日抗争期の強制動員被害調査および国外強制動員犠牲者などへの支援委員会」が2004年以降11年間に収集した強制動員に関する記録33万6797点を、2016年の世界記録遺産登録に向け最近申請したと発表した。
これらの記録は、被害調査報告書22万7141点と支援金支給の審査に関する書類10万5431点、口述や写真などの資料だ。政府はユネスコに提出する最終的な候補を来月中に選定する。
日本は今年6月、かつての炭鉱で現在は無人島になっている端島などを「日本の近代化の象徴」として世界文化遺産に登録した。だが、韓国外交部(省に相当)は、来月に韓中日首脳会談を実現しようとする状況の中、この問題についての言及を差し控えているのが実情だ。外交部の関係者は「世界記録遺産の申請対象の審議が完了し、ユネスコへの正式な申請の手続きが開始される時期になれば、当該機関と協議し、必要な取り組みをしていく」と語った。