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2015.7.14 TUE
TEXT BY KLINT FINLEY
WIRED NEWS(US)
Parabolic satellite dish space technology receiver over blue sky photo from Shutterstock
新たな宇宙開発競争が、着々と進行中だ。
一方では、スペースXおよびテスラ・モーターズの創設者、イーロン・マスクをグーグルが支援(日本語版記事)している。もう一方では、マスクの友人でOneWeb(日本語版記事)創設者、グレッグ・ワイラーを、ヴァージン・グループ傘下のヴァージン・ギャラクティックとその創設者であるエキセントリックな億万長者、リチャード・ブランソンが支援している。
勝者に与えられるのは、まだネットへのアクセスをもたない世界の数十億の人々に、高速衛星インターネットを売り込む権利だ。
関連記事:狙いは「衛星インターネット」:グーグル、スペースX社へ投資(2015.1.21)
先月末、『DCInno』が最初に報じた内容によると、スペースXは連邦通信委員会に対して、こうしたシステムの試験の申請を行っている。しかし、残念ながら“安価でどこでも使える高速衛星インターネット”は、マスクの夢である火星移住と同じくらい、SFチックな代物、なのかもしれない。
「衛星インターネット」は以前からあるが、遅延時間(衛星がリクエストを受信してから反応するまでの時間)の問題から、オンラインゲームやSkype会議といった、リアルタイムの利用には不向きだった。マスクもワイラーも、この時間差を、周回低軌道と呼ばれる上空約160~2,000kmの高度に衛星を打ち上げることで解消しようとしている。
スペースXとOneWebは、衛星をより地球に近い位置におくことでその遅延時間を500ミリ秒から20ミリ秒にまで短縮しうる。これは、米国の家庭用光ファイバーインターネット速度に匹敵する速さだ。
問題は、こうした衛星からのシグナルは、上空3,500kmにある対地同期軌道の衛星と違い、地球上の大部分をカヴァーできないということだ。
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