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印南敦史印南敦史  - ,,,  06:30 AM

自己アピールは控えめに。信用される人になるために意識すべき4つのこと

自己アピールは控えめに。信用される人になるために意識すべき4つのこと

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信用される人が絶対にやらない44のこと』(山﨑武也著、日本実業出版社)の著者は、国際関連業務に幅広く携わるビジネスコンサルタント。観察力の鋭さでも高い評価を受けており、人間関係に関する著作も多い人物です。

その新刊である本書は、態度、口癖、服装の違いなどによって人生は大きく変わるという考え方を軸として、大切な力の身につけ方を著した書籍。帯に書かれている「『信用できない人』の8つの共通点」が、内容の大前提となっています。


1.自分のことばかり考える
→社内のゴミの拾い方を見れば、その人の心底がわかる。
2.一方的にしゃべる
→聞く耳を持たずで、会話は一方通行。
3.いつも「今度」といって実現した試しがない
→自分から相手を誘って期待をさせる割には、約束は努力目標。
4.人を類型化する
→先入観や思い込みで人を判断しがち。
5.利を優先しているのがあからさま
→信用される人は常に「目の前の人」を大切にしている。
6.どこまで行っても建前、裏を見せない
→裏を見せない人は、裏切るのも簡単。
7.フィードバックがない
→感謝を忘れる人は、悪気はなくとも相手のことを軽んじている。
8.責任をとらない
→責任逃れの言い訳上手。


つまり、これらとは逆の意識を持って行動すれば信用を得ることができるといえそうです。そこで、この考え方を軸として、第1章「信用できるかどうかは、『第一印象』から見抜かれる」のなかから、いくつかを拾ってみたいと思います。


1.服装について


ビジネスや政治の場で見かける「びっくりするくらい派手な色や柄のネクタイをしている人」のことを、著者は「意図が見え見えである」と指摘しています。つまり、服装で自分を目立たせ、印象づけようとする人は信用できないということ。

「勝負ネクタイ」ということばがあるように、たしかに派手なネクタイが効果的な場合もあるでしょう。しかし、それはやがて「自己主張が激しく力を誇示する自分勝手な人」という評価に結びついていくもの。

身なりは自分だけのものではないので、自分をいいかたちに表現して自己満足したのでは中途半端。その身なりが会ったり交わったりする相手に、どう受け入れられるかを、相手の立場に立って考えておく必要があると著者はいいます。


自分にできることについてベストを尽くし、その点に関して自信のある人は、自分を不必要に飾るようなことはしない。自分が置かれている場にふさわしく「分」に応じた範囲内において、身なりについてもベストを尽くす。(8ページより)


つまり、それこそが「信用できる」あり方だということです。(6ページより)


2.敬意の示し方


見知らぬ人やよく知らない人に対して、最初から相手を下に見ることばづかいをする人がいます。しかしそれは、「自分が劣位にある、ないしはあるかもしれないと考えていることを暴露した結果になっている」と著者は見抜いています。劣等感が白日の下にさらされた情況になっているということ。

だから、そういう人と争っても無意味。そこで優劣を争おうとすることは、自分自身も底辺にある土俵までわざわざ下りていって戦うようなもの。なれなれしい扱いを受けても、素直に返事をし、自分はあくまでも品位を保った姿勢に徹して、ひとつひとつていねいに応対していくこと。それが、相手の世界に引きずり下ろされないための最上の方策だという著者の考えには共感できます。

それに、基本的に知らない人に対しては敬語を使うのが大原則。親しい友人や常に密接な接触のある同僚、部下などを除いては、すべての人を「目上」であると思った言動をするのが礼にかなっているといいます。


「天は人の上に人をつくらず、人の下に人をつくらず」である。その考え方を実践する第1歩は、礼儀正しい挨拶の励行にある。相手が目上であろうと目下であろうと差別することなく、自分の身を低くして礼を尽くし、そこで使う言葉も丁重なものにする。(12ページより)


人を自分の人生を邪魔する「敵」と見るか、協力してくれる「味方」と見るかによって、人生の道程は大きく異なってくるもの。そして、多くの人を自分の味方に引き入れる際のキーワードは、「丁重な挨拶」だということ。(10ページより)


3.指摘をする際のポイント


当たり前ではありますが、「悪口」はよくないカテゴリーに含まれており、少なくとも人間関係に対してはマイナスの影響を及ぼします。しかし一方では、悪いことを悪いというのも真実。理由は、その真実を隠し続けていたら、悪が存在し続ける可能性もあるから。

そこで必要となってくるのが、「批判」という作業だといいます。批判ということばの本来の意味は、よいところと悪いところをはっきりと見分け、評価したり判定したりすること。ただ「批判的」ということばには、否定的に論評するニュアンスが強いため、悪口の要素が多く入ってくる結果になっているとか。だから、よいことを評価するときに、批判ということばがなじまなくなっているわけです。

また、そもそも悪口は相手を否定する結果になるもの。だからこそ、悪口というかたちで人を非難したのでは、人間関係に悪影響を及ぼすだけでなく、相手に反省する機会も与えない結果になるといいます。


したがって、悪口にならないように、正々堂々と本人に向かって悪い点を指摘するのが、人の道に沿ってもいるし建設的な行為である。(17ページより)


その際に気をつけるべきは、当人の人格を否定するような発言をしないこと。「罪を憎んで人を憎まず」という姿勢を貫くべきだというわけです。(14ページより)


4.正しい自己アピール


ビジネスの現場においては、初対面の段階で自分のプラス面を強調する実績を話したり、誇るべき背景をにおわせたりする人がいます。しかしビジネスといえども、人が集まって形成している社会。利益や効率だけの考え方を強行するのは得策ではありません。人の感情に配慮した、「つきあい方」という要素も忘れずに入れていく必要があるということ。

そして自分のプラス面について話すときは、できるだけ控えめにすることが肝要。成功をアピールするにしても、一挙にまくし立てることはせず、相手がひとつひとつの事例やポイントについて納得したのを確認しながら、着実な話の進め方をする必要があるといいます。そして成功談は、「徐々に少しずつ」をモットーにした方がいいとのこと。

だからこそ入社試験の面接のような場でも、長所や成功談ばかり聞いたのでは、どのような人物であるかを判断することは困難。そこで著者は、短所や失敗談をも合わせて聞いてみるのだそうです。そうすれば、その人の二次元的な「平面像」だけではなく、三次元的な「立体像」が浮かび上がってくるから。いうまでもなく、立体像の方がより的確に人物の判断ができるわけです。


表だけではなく裏も見なくては、実像は浮き彫りになってこない。表は人に見せたいと思っている部分である。裏は人目に触れない隠されている部分である。表だけ見たのでは裏切られることもあるが、裏を知っていれば裏切られることはない。すなわち、裏を知っていてこそ全面的に信用することができる人となる、といっていい。(25ページより)


また、自分の失敗談をする人は、そのような失敗を二度としないようにと心がけているもの。それだけ正直で、安全性の高い人物だとして信用することができるといいます。(22ページより)


❇︎


ストレートな文体も影響してか、読んでいると「正しい説教」を受けているような気持ちにもなります。ただし否定的な意味ではなく、ひとつひとつのことばが心地よく、それが強い説得力につながっているのです。

著者自身が体験したエピソードも豊富に盛り込まれているので、そこに自分自身のことを投影することも可能。気持ちをキリッと引き締めるためにも、読んでおきたい一冊です。


(印南敦史)

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