編集委員・細沢礼輝、東郷隆
2015年6月23日11時55分
JR宇都宮線、高崎線、常磐線が東海道線と直通運転する「上野東京ライン」の開業から3カ月がたった。相互乗り入れで利便性は高まったが、列車の遅れが目立っている。トラブルが起きると広域に影響するためとみられている。
上野東京ラインは3月14日に開業した。上野駅止まりだった宇都宮、高崎、常磐各線が東京駅まで乗り入れ、東海道線との直通運転が開始。平日は宇都宮、高崎両線の68%が東海道線と直通運転し、常磐線は23%が品川駅発着となった。
JR東日本が3月末~5月末の平日41日間を対象に朝ラッシュ(午前7~9時)と夕ラッシュ(午後5時~終電)で5分以上の遅れを調査したところ、東海道線は32回と前年同期19回の1・7倍に増加。宇都宮線は38回(前年同期28回)、高崎線は34回(同22回)、常磐線は38回(同27回)といずれも10回以上増えていた。
トラブルが広範囲に影響する例もあった。3月30日午前7時過ぎに京浜東北線鶴見駅で起きた人身事故では、並行する東海道線と横須賀線も止まり、午後4時半ごろまでに宇都宮線20本、高崎線19本、常磐線11本の計50本が直通運転を取りやめた。同社運輸車両部の鈴木均次長は「ラッシュ時に輸送量の多い3線が止まり、影響が拡大した」と言う。
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