以前の記事「逃げろぉぉぉぉぉ！　広告モデルのネット企業決算　売り上げベースでは全滅」でネット広告の市場に何か異変が起きていることをお伝えしました。　

ここへきてハッキリしてきたのは、プログラマティック・アドバタイジングがその元凶だったということです。

プログラマティック・アドバタイジングとは、文字通りプログラミングにより広告の出し手と買い手をマーケットプレースで自動的にマッチングすることを指します。この電子市場で売買されるのは広告そのものであり、ビッグデータなどから得られる洞察を元に、最も効率の良い出稿先に、最もコスト・パフォーマンスが良くなる値段でネット広告が出せるようになるわけです。

現在、プログラマティック・アドバタイジングは100億ドル市場（前年比＋137％）と言われています。2016年までには200億ドル市場に成長すると予想されています。その時点で、デジタル広告市場全体の4割を占めるのです。

これは田端っちゃんみたいなウェブ広告営業マンが、いずれ恐竜化することを暗示しておるのデス。（その前に、はよIPOせい！）

もちろん、広告主の側からすれば効率が良くなるわけだから、それは広告のROIを高めると予想されます。でも今はまだ試行錯誤中なので、広告主も「いまひとつやんけ」とシラケているそうです。その間にも自動化がもたらす全体的な単価の下落は加速しており、それがネット広告モデルの企業の決算が軒並みボロボロになった理由というわけ。

無論、長期では広告主にとって良い事はウェブ企業にとっても良い事だという論陣を張る事ができるでしょう。

でもAOLのように新しいアド・プラットフォームで成功している企業でもアド・セールス部員は一気に150人解雇されました。

どうやら暗そうだな、未来は。