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Amazonは全世界の今度のうるう秒がもたらす諸問題に関して、通常の解決策には頼らずに、24時間にわたって常用時を廃止し、独自の時間を作り出す予定だ。
地球が太陽の周りを公転するのに要する時間は、実際には24時間よりわずかに長い。うるう秒とは、その誤差を修正するために追加される1秒のことだ。うるう秒は数年ごとに調整されるが、そのたびに必ずと言っていいほど、どこかの企業のコンピュータで障害が生じる。例えば、最近では、2012年6月にうるう秒が追加されたとき、RedditやQantas、Mozillaなどで問題が発生した。次にうるう秒が調整されるのは、協定世界時(UTC)2015年6月30日夜12時で、多くのシステムは時計に1秒を余分に追加することでそれに対応する。追加された1秒は、「23:59:60」と表示される。
しかし、Amazon Web Services(AWS)のチーフエバンジェリストであるJeff Barr氏は5月19日、AWSブログへの投稿の中で、「:60」表記を適切に処理するようにコーディングできないシステムも存在し、AWSの一部のバックエンドシステムや「AWS Management Console」もそれに含まれる、と述べた。
「AWS Management Consoleとバックエンドシステムは、うるう秒をハンドリングするようには実装されていません。代わりに、24時間という期間に渡って、各1秒1秒をごくわずかだけ遅くすることで、うるう秒の挿入された標準時(UTC)とのズレが無くなるように調整されます」(Barr氏)
6月30日に1秒を追加する代わりに、うるう秒の前後の12時間、AmazonはAWSの時計の各1秒を「『常用時』の1秒+1/86400秒」に延長する、とBarr氏は付け加えた。
つまり、24時間にわたって、Amazonは独自の時間を採用し、最大で0.5秒、UTCからずれることになる。7月1日午後12時に、AWSの時計は再びUTCと同期する見通しだ。
Amazonの「EC2」インスタンスのユーザーは、「Network Time Protocol」(NTP)やMicrosoft独自の「time.windows.com」を利用する一般の時間サービスを使って、自分で調整を行う必要がある。
ntp.orgと時刻同期するほかのAWSリソースは、標準のうるう秒に対応する。これには、「Amazon CloudSearch」クラスタ、「Amazon EC2 Container Service」インスタンス、「Amazon RDS」インスタンス、「Amazon Redshift」インスタンスが含まれる。
Googleも(UTCに)うるう秒が挿入される前から徐々に時間を調整するという解決策(「leap smear」と呼ばれる)を過去に開発している(編集部注:6月30日の対応についてはこちらでも確認できます)。leap smearは、NTPサーバを修正し、自社サービスに数ミリ秒を徐々に追加していくことで、うるう秒が追加される時間に誤差が発生しないようにする。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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