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地獄洞窟と極楽洞窟を巡って極楽浄土に辿り着くという、江戸時代の体験型アトラクション
大分県は別府の近く、安心院(あじむ)というところを通った時に、「地獄極楽」というなんとも愉快な字面の看板を目にした。
なんとなく気になったので立ち寄ってみたところ、そこは江戸時代に作られた体験型アトラクションであったのだ。 なにを体験するのかというと、昇天である。 地獄といえば別府である古来より、地獄は死後に罪人が苦しめられる場所とされ、ネガティブなイメージがもたれてきたと思う。
一方で、この世にある地獄のような奇怪な場所という意味で、ポジティブに地獄と称する場所もある。たとえば、別府だ。 湯煙もくもく立ち昇る、別府の鉄輪(かんなわ)温泉
温泉の蒸気を利用した蒸し釜は地獄釜と呼ばれている
かなり積極的に地獄という名称が使われているようだ
あの世っぽさはあるが、あまり地獄っぽくはないかな
お湯が赤い血の池地獄。こちらは割と地獄感あるが……
硫黄などが付着した温泉設備の方が、より地獄っぽい感じがする
鉄輪温泉から山を登ったところにある明礬(みょうばん)温泉
ここもまた明礬地獄を名乗っている
煙が出ているというのが地獄ポイントなのだろうか
藁葺の小屋が並んでいるのが印象的な温泉だ
昔ながらの製法で、湯の花(入浴剤)を作っているらしい
とまぁ、別府では比喩的なイメージで地獄という名称が使われているが、安心院の「地獄極楽」はもっと直接的に地獄と極楽を表現している。
崖に洞窟を掘り、その中に地獄と極楽を作り出してしまったのである。 安心院竜王(あじむりゅうおう)、なんとも強そうなラスボス感ある地名だ
さぁ、いよいよ「地獄極楽」へ
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