名古屋学院大と金城学院大 運営統合へ 両トップに聞く
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名古屋学院大(名古屋市熱田区)と金城学院大(同市守山区)が2028年4月に運営を統合することが今年4月発表された。これについて、両大学を運営する学校法人名古屋学院大学の西中利也理事長と金城学院の小室尚子理事長が読売新聞のインタビューに応じ、統合の狙いなどを語った。西中理事長は「理系を持った総合大学化が可能になる」と統合の利点を指摘し、小室理事長は29年4月をめどとする金城学院大の共学化検討について「金城のブランドは維持できる」と強調した。一問一答は次の通り。
■理系持つ総合大学可能に 名古屋学院大学・西中利也理事長
――運営統合の経緯は。
金城学院から打診があり、昨年3月に正式に文書をもらった。我々も正直驚いたが、金城学院とは古くから交流があり、キリスト教主義に基づく建学の精神を継承していかなければいけないと考えた。1年間議論し、今年3月に双方で機関決定をした。
――統合の利点は。
18歳人口が減少する中、我々のような中規模大学でも経営的には厳しくなる。生き残りには幅広い学問領域を持ち、社会や若者からの需要や要望に応えることが必要だ。金城学院大には我々にはない薬学部などの理系があり、理系を持った総合大学化が可能になる。まずは来月にも両大学で包括協定を結び、両者の教育研究資源を共有しながら、新しい教育を作っていく。
――金城学院大の共学化はどう考える。
女性の学びたい領域は女子大が考えるより広く、女性だけの環境を求める人は減少していると思う。多様化、高度化する社会で活躍するには共学化が必要で、新しい金城学院大の構築を目指している。29年4月の共学化検討は最短のスケジュールを考えた。
――大学自体の統合の考えは。
完全や部分統合も含め、様々な可能性を考えている。新しい教育の形を見定める中で、統合の姿も見えてくると思う。ただ、デリケートな問題であり、これからの状況で検討するとしか言えない。ただ、学部の重複を考えれば、統合後の学生の規模は(単純合計の1万人超より少ない)8000~9000人になると思う。
――目指す姿は。
中規模大学同士の統合は全国で初めてだと思う。若者や社会の要望に応えられる人材を育て、キリスト教主義の大学として中部地区の基幹大学でありたい。
■金城ブランド維持できる 金城学院・小室尚子理事長
――大学の運営統合を決断した理由は。
少子化や受験生の女子大離れもあり、現在の規模では、将来を見据えた時のビジョンが見えなくなっているのが理由だ。名古屋学院大とはキリスト教主義に基づく教育理念が同じところと、学部の重複も少ないことから、協力して幅広い教育を提供していけると考えた。
――検討はいつから。
両者は元々交流がある。一昨年くらいに雑談レベルで話し始め、昨年初めに具体化した。金城学院大の設置者(運営者)は学校法人名古屋学院大学となるが、我々は設置者の法人名について「名古屋キリスト教大学機構」のような名前にする案も持っていた。
――大学の共学化で金城のブランドは残せるか。
女子教育は今も必要だが、現状を考えると、女子大を続けるのは厳しい。ただ、ジェンダーギャップは現在も大きなままだ。その解消に向けて男子学生に対して教育を行う役割があると考えている。それがこれからの金城のブランドになると思う。
――大学自体の統合も視野に入れているという。
大学自体の統合に向けてもう進んでいくという話ではない。ゆくゆくはあるかもしれないという、それぐらいの思いだ。その場合、金城の名前がなくなるのではと懸念を持つ人もいると思うが、金城の名前がなくなることがあってはいけないと考えている。
――運営統合後の経営はどうなる。
現在、両者で様々なワーキンググループを発足させ、今後の学生確保の方策などについて検討中だ。事務部門の統合も考えている。今回の統合は文部科学省からも注目されていると思う。やるからには私大統合のモデルケースになればと考えている。