強盗致死罪で懲役23年、パキスタン人被告「私も黙っていたら母国に帰れたのか」…共犯者は海外に
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宮城県柴田町で勤務先のインド国籍の建設会社社長を死亡させたなどとして、強盗致死罪などに問われたパキスタン国籍の元建設作業員レフマン・アブダル被告(38)の裁判員裁判で、仙台地裁は29日、懲役23年(求刑・懲役25年)の判決を言い渡した。大川隆男裁判長は「被告の関与の程度は重い」と述べた。
判決によると、レフマン被告は仲間と共謀。昨年7月25日夜~翌26日未明、社長宅で仲間が社長の首を絞めて死亡させ、レフマン被告らがビジネスバッグなど計54点(時価計約29万円)を奪った。大川裁判長は「仲間を被害者宅に招き入れ、仲間が首を絞めた際、被告が体を押さえる役割を果たした」と指摘した。
無罪を主張していた弁護側は判決後、「有罪性を否定する被告人の供述を無視して出された結論で遺憾」と述べ、控訴するかを被告と検討するという。
共犯者は海外、引き渡し条約なく起訴できず
公判ではレフマン被告以外に、事件の指示役と実行犯の存在が明らかになった。だが、これらの共犯者は海外にいるとみられ、起訴されていない。
県警は事件から3か月後の昨年10月にレフマン被告を逮捕。今年2月には強盗殺人容疑の実行犯としてパキスタン人の男の逮捕状を取った。だが、この男は昨年8月に出入国管理法違反(不法残留)容疑で逮捕され、同年9月に母国に強制送還された。
日本と同国との間に犯罪人引き渡し条約はない。県警はパキスタンに捜査協力を要請しているが、捜査関係者は「条約のない国からの引き渡しは難しい」と口をそろえる。県警は2月、指示役とみられる被害者のおいを逮捕したが、仙台地検は処分保留で釈放。おいもインドに出国している。
レフマン被告は最終陳述で「本当のことを話した私だけがここにいる。私も黙っていたら母国に帰れたのか。日本の裁判の正義を待っていたのに」と不平等を訴えた。刑事司法で国境の壁が立ちはだかった。