辺野古沖転覆、同志社国際高校の移設工事学習は「特定の見方・考え方に偏っていた」…文科省が教育基本法14条違反を初認定
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沖縄県名護市辺野古沖で今年3月、研修旅行中だった同志社国際高校(京都府京田辺市)の生徒を乗せた船が転覆した事故を受け、文部科学省は22日、同校などへの調査結果と見解を発表した。米軍普天間飛行場の辺野古への移設工事に関する同校の学習が、政治的活動を禁じる教育基本法14条に反すると指摘し、高校と運営する学校法人同志社(京都市)に是正を求めた。
文科省が教育基本法14条違反を認定するのは初めて。調査によると、船長は研修旅行初日のあいさつで抗議活動について説明していたほか、同校は2015年から18年の研修旅行の生徒向けしおりに、抗議の座り込みに参加を呼びかける文章を掲載していた。
文科省は見解で、教育基本法14条に反する理由について、「(辺野古移設工事を学習する際)様々な見解があることを生徒に十分に提示したことが確認できず、特定の見方・考え方に偏っていた」と説明した。
事故は3月16日に発生。小型船2隻が相次いで転覆し、生徒18人を含む計21人が海に投げ出された。同校2年の女子生徒(17)と、男性船長(71)が死亡し、14人が負傷した。
調査結果によると、同校は、生徒が乗る船や現場などを事前に一度も下見していなかった。また、引率教員は事故当日、波浪注意報が発令されていたことを知らず、船に同乗もしていなかった。ライフジャケットの着用方法など、生徒に対する事前の安全指導も未実施だった。
さらに、転覆した2隻を巡っては、海上運送法に基づく遊覧などの事業登録がされていなかったほか、船長が生徒に操縦させていた疑いも指摘されている。
文科省は先月24日、安全管理の状況や平和学習の内容などについて、同校を運営する学校法人に職員を派遣して調査を実施。校長らから事情を聞き、一連の事案について調査を進めていた。
文科省は今後、学校法人や京都府を通じて同校の改善状況の報告を求め、指導と助言を続けるという。また、安全確保や適切な教育活動の実施が行われているかについて、全国の学校を対象とした調査を近く実施する方針だ。
松本文科相は22日の閣議後記者会見で、「現時点で把握した事項から、同志社国際高校の研修旅行は安全管理や教育活動の状況などで著しく不適切であったと考えている」と述べた。
◇ 教育基本法 =教育の目的、機会均等、義務教育など、教育の基本方針を定めた法律。1947年に施行され、2006年に改正法が成立した。14条2項で「法律に定める学校は、特定の政党を支持し、またはこれに反対するための政治教育その他の政治的活動をしてはならない」と定めている。