米国を「大悪魔」・核は「国家の資産」、イラン国内で主戦論が台頭し要人の発言が過激化…アラグチ外相解任の動きも
完了しました
【バンコク=吉形祐司】米国とイランの戦闘終結へ向けた再協議の実施が見通せない中、イラン国内で主戦論が台頭し、要人の発言が過激化している。ロンドンを拠点とする反体制メディアのイラン・インターナショナルは4月30日、交渉団のアッバス・アラグチ外相解任の動きを報じた。
最高指導者モジタバ・ハメネイ師の公式ホームページで30日、モジタバ師のものとされる声明が発表された。米国を「大悪魔」と呼んだ上で、「ペルシャ湾の安全を確保し、敵対勢力によるホルムズ海峡の悪用を阻止する」と表明。核・ミサイル技術を「国家の資産」と位置づけ、非核化の要求に妥協しない姿勢も強調した。
イランでは、米軍がイラン関係の船舶を対象に実施している海上封鎖への反発が強まっている。精鋭軍事組織「革命防衛隊」のマジド・ムサビ航空・宇宙軍司令官は30日、「敵の作戦に対し、長く広範に及ぶ耐えがたい攻撃で応じる」とSNSに投稿。中東の米軍基地や米軍艦船を標的にすると警告した。海軍司令官やモジタバ師の上級顧問も29日に攻撃を予告した。
イラン・インターナショナルは、マスード・ペゼシュキアン大統領とモハンマドバゲル・ガリバフ国会議長がアラグチ外相の解任を求めていると報じた。大統領への報告なしに革命防衛隊司令官の意向に沿った行動を取っているのが理由としている。トランプ米大統領が指摘する内部分裂の一例として報じた。イラン当局は反応していない。