県有地にインターナショナルスクール誘致へ、人材育成・若い世代の流入による地域振興狙い…知事「県内の高校生に新たな進学先の選択肢増やせるのでは」
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奈良県は今年度、未活用の県有地にインターナショナルスクール(インター校)を誘致する方針を掲げる。資金や運営面で学校と協力するパートナー企業探しや、誘致する場合の需要や収益の分析などを実施するため、今年度予算に1700万円を計上した。世界で活躍するグローバル人材の育成を目指すほか、誘致したエリアに若い世代が流入することで地域振興も図る。(遠藤絢子)
インター校は、主に外国籍の子どもを対象に、英語などの外国語で授業を行う教育施設。近年は国際化の進行を背景に、インター校で学ぶ日本人の子どもが増え、都市部だけでなく地方でも誘致が進んでいる。和歌山県では来年9月、英国のゴードンストウン・スクールの姉妹校が開校する予定だ。
県が想定するインター校は、英語を母国語とする国に本校を置き、国際バカロレアやケンブリッジ国際教育などの国際的に評価された教育プログラムを実践する学校。卒業生は、外国の大学だけでなく、日本の大学への入学資格が認められる。
県は県有地の活用を検討する中で、国内で需要が高まるインター校に注目。山下真知事は昨夏、大阪・関西万博の英国パビリオンで行われた日英の教育関係者が集まるレセプションに招待され、インター校誘致に対する意欲を訴えた。参加者の反応は良かったといい、今年2月の今年度予算案発表の記者会見で、山下知事は「県内の高校生にとって新たな進学先の選択肢を増やせるのではないか。奈良県でインター校を開きたいという外国の学校のニーズはあるという手応えをつかんだ」と力を込めた。
既にレセプションでつながりをもった複数のインター校から立地に関する問い合わせを受けており、今後、学校と協議を進める方針だという。
今年度はまず、国内での開校を計画する学校に対し、運営や資金をサポートする企業を紹介するほか、開校した場合の需要や収益の分析などを行う。
候補地には旧奈良高校の跡地(奈良市)や、学生寮「ヤング・イノベーション・レジデンス」の新設を計画する三宅町石見地区の県有地、旧社会教育センター(葛城市)などを挙げる。
インター校の誘致によって国際的な教育環境をつくるほか、世界で活躍する県出身人材の育成が期待できる。また、生徒や教員が学校の近くに移住することで若い世代の流入を促し、消費拡大や雇用の創出も見込まれる。
山下知事は2月に開かれた県議会代表質問で、「誘致が実現すれば、奈良県で国際的な教育を受けた子どもたちが世界的に著名な大学に進学し、世界に羽ばたくことになる」と期待した。