広島県立中の生徒死亡事故、教員の厳しい指導で「危機的な心理状態に至ったと推測」…第三者調査委が報告書
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2022年8月に広島県内で、列車にはねられて死亡した県立中2年の男子生徒(当時14歳)について、県の第三者調査委員会は12日、教員の厳しい指導が心理的なストレスとなり、自殺の要因の一つになったとする報告書の概要を公表した。
報告書の概要によると、男子生徒は小学校から成績は優秀だったが、中学入学後は課題の提出の不備で教員から
2年生になり、教員からどなられるなどのストレスは減ったが、調査委は「叱責されない状態を維持しなければならない」との強い緊張を抱え続け、「絶望感が増大し、複合的な要因で危機的な心理状態に至ったと推測される」と判断した。
生徒は2学期の始業式当日の22年8月24日朝、同県東広島市の踏切で、列車にはねられて亡くなった。
調査委は、学校側が死亡の約3か月前に行ったアンケートで、生徒には支援が必要との結果が出ていたにもかかわらず、保護者に連絡せず、生徒への支援を行った形跡もないと指摘した。
生徒が亡くなった後の学校側の対応も、学校が実施した調査結果を両親に当初は口頭で説明し、報告書を交付していなかった点なども「不適切」だとした。
調査委は再発防止策として、「一人の人間として大切にされている」と感じられる指導や教育の実現、学校・県教委から独立した相談窓口の設置などを提言した。
調査委は今後、詳細な報告書を公表する方針。県教委は「詳細な報告書を受け取ってから、必要な対応を検討し、再発防止に全力を尽くしたい」とした。
男子生徒の母親(54)は12日午後、報道陣の取材に「第三者調査委員会の先生方に感謝している。知事と教育長には、提言された再発防止策を速やかに実行していただきたい」と話した。