ホテルプールで妹を助けた女子大生が死亡した事故、賠償確定…妹「安心して遊べる環境を整えてほしい」
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鹿児島県指宿市のホテルプールで2022年、福岡県内の女子大生(当時21歳)が死亡した事故で、遺族がホテル側を訴えた裁判で昨年12月、監視員を配置していなかったなどとして、ホテル側に約8000万円の賠償を命じる判決が確定した。事故は溺れていた妹(17)を姉が助けようとして起きた。事故後、自身を責め続けた妹が当時を振り返り、プールの事故防止への思いを語った。(藤本鷹史)
監視員を配置せず
事故は22年7月24日、家族旅行で訪れたホテルの屋外プールで起きた。当時中学2年生だった妹は水底を蹴りながら歩いていると、急に足がつかなくなった。事故後に知った水深は、最大約2メートルに及んでいた。姉の助けもあってプールサイドに上がることができたが、気づいたときには姉は水中で意識を失っていた。駆けつけた外国人従業員は泳げず、救助したのは客の消防士だった。
「私のせいで大好きな姉ちゃんが亡くなった」――。妹にとって姉はけんかもした記憶はなく、服や財布をプレゼントしてくれる妹思いの優しい姉だった。事故2日前の誕生日にブラウスを贈ってくれたばかりだった。妹は事故後、精神的に不安定になり、中学校の教室に入ることができなくなった。「この世から消えてしまいたい」と自身を追い詰めた。
プールは水深約1メートルから最深2メートルまで徐々に傾斜する構造で、監視員を配置していなかったことを遺族は事故後に知った。23年5月、ホテル側を相手取り、福岡地裁に提訴した。妹は泳ぎが苦手で、水深が2メートルだと知っていたらプールに入らなかったからだ。父親(52)は「同じ事故を二度と起こさせないためにも原因をはっきりさせたかった。死を無駄にするわけにはいかないという思いだった」と振り返る。
「ホテル側の注意義務違反」
訴訟では、ホテル側は妹が泳ぎが苦手にもかかわらず水深2メートルエリアに向かうなど遺族側に過失があったと主張した。