イスラエル軍が天然ガス施設を空爆、イランはサウジ・UAE・カタールのエネルギー施設に「報復攻撃」…中東で紛争拡大の懸念
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【エルサレム=福島利之、カイロ=溝田拓士】イスラエル軍は18日、イラン南部ブシェール州アサルエの天然ガス施設を空爆した。イランは報復として、サウジアラビアなど3か国のエネルギー施設を攻撃した。サウジは19日、イランに対する軍事行動を警告しており、紛争のさらなる拡大が懸念されている。
イラン国営通信によると、イスラエル軍による攻撃でイランとカタールにまたがる世界最大規模の南パルス天然ガス田にあるブシェール州の一部地上施設で火災が起きた。イランの天然ガス関連施設が標的になるのは初めてとみられる。
イスラエルの公共放送カンなどが攻撃を伝えたが、イスラエル軍は発表していない。トランプ米大統領は18日、自身のSNSで「米国は攻撃について何も知らなかった」と投稿し、米国の関与を否定した。
イスラエル軍は18日夜、イラン海軍艦艇を標的にイラン北部のカスピ海沿いも空爆した。
一方で、イランの精鋭軍事組織「革命防衛隊」は18日、サウジのほか、アラブ首長国連邦(UAE)、カタールのエネルギー施設を「米国の関連」と位置付けて報復攻撃したと発表した。カタール政府はガス施設があるラスラファン工業都市に「重大な損害」が出たと非難した。UAEも18日の声明で、イランの行為を「テロ攻撃」と非難した。
サウジの首都リヤドでは18日、湾岸諸国などの外相会合が開かれている中、弾道ミサイル4発が飛来した。いずれも迎撃し、被害はなかった。サウジのファイサル・ビン・ファルハン外相は19日の記者会見で、「必要なら軍事行動をとる」と警告した。
ロイター通信によると、19日にはサウジで現在唯一の原油積み出し港となっている西部ヤンブーに攻撃があった。