警察官4人に担がれ交番に運ばれ強制採尿・覚醒剤検出の20代女性、違法捜査を理由に無罪判決…警察は「コメントを差し控える」
完了しました
覚醒剤を使用したとして、覚醒剤取締法違反に問われた20歳代女性の判決で、京都地裁は12日、無罪(求刑・懲役2年)を言い渡した。棚村治邦裁判官は、任意捜査の段階で警察官4人が女性を担いで交番に運んだ点を「極めて強度で手荒な様態で違法」と認定。その後、強制採尿で覚醒剤が検出されていたが、違法捜査を理由に証拠と認めなかった。
女性は昨年5月15日、京都府宇治市内で警察官から職務質問を受け、令状に基づく強制採尿で覚醒剤を検出された。同月頃に国内で覚醒剤を使用したとして、同6月に起訴された。
女性は警察官から強制採尿手続きに移行すると告げられた際、歩道上でしゃがみこんでおり、数秒後に警察官4人が腕や足を持って担ぎ、交番内に運んでいた。
検察側は、交通の妨げになっており必要性や緊急性があり、適法な捜査だったと主張。これに対し、棚村裁判官は判決で「他の穏当な手段を尽くしたとはいい難く、正当化の余地はない」と退けた。その上で「将来の違法捜査の抑止の見地から、強制採尿で得られた証拠を許容するのは相当ではない」と述べた。
弁護人の中川雄矢弁護士は「全国の捜査機関に対して規律を示すもので、社会的な意義のある判決だと思う」と評価した。
地検の森田昌稔次席検事は「判決内容を精査し、適切に対応したい」とした。府警は「コメントを差し控える」としている。