モジタバ師が初声明で徹底抗戦を強調、近隣諸国の米軍基地への攻撃「ためらいつつも継続する」
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【動画】イランの攻撃で石油タンク炎上
【カイロ=溝田拓士】イランの最高指導者に選出されたモジタバ・ハメネイ師は12日、初めての声明を発表し、米国、イスラエルとの戦争と、近隣諸国の米軍基地への攻撃を継続する方針を明らかにした。海上輸送の要衝ホルムズ海峡の封鎖を徹底することも強調した。戦争がさらに長期化するのは確実だ。
声明は国営テレビで読み上げられた。モジタバ師は姿を見せず、肉声も放送されなかった。
モジタバ師は米イスラエルとの戦いについて、「効果的な抑止のための防衛を継続するのが多くの国民の意思である」として徹底抗戦の構えを強調。ホルムズ海峡封鎖は「確実に行われる」とした。
近隣諸国については友好関係の必要性を指摘する一方で、イランへの攻撃に利用されたとして、米軍基地を対象に「ためらいつつも攻撃を継続する」と主張した。米イスラエルに対し、イラン側の被害については「補償を求め、実現しない場合は敵の財産を同程度に破壊する」方針を示した。
一方、英海軍の関連機関「英海運貿易オペレーション(UKMTO)」によると、イラン南部のペルシャ湾で11日以降、タンカーや貨物船など6隻で攻撃による被害が確認された。ロイター通信やイラク当局によると、マーシャル諸島とマルタの船籍のタンカー2隻が含まれ、イラク沖で1人が死亡した。11日に船尾部の損傷被害を公表した商船三井のコンテナ船やタイ企業の貨物船も含まれる。
攻撃の影響で、イラクでは全港で石油関連施設の操業が停止された。オマーン国営通信によると、オマーン南部の港の石油備蓄施設が11日、無人機で攻撃され、炎上した。
また、イランの「革命防衛隊」海軍司令官は11日、ホルムズ海峡の通過にイランの許可が必要との方針を示した。無許可で航行する船舶は攻撃対象だと主張している。11日にはペルシャ湾で警告を無視して航行したリベリア船籍の貨物船などを攻撃したと発表した。
イランはペルシャ湾での航行を脅かし、世界経済へ影響を及ぼす構えだ。イラン軍報道官は11日、「原油価格は地域の安全保障に依存する」とし、「1バレルが200ドルになるのを覚悟するべきだ」と警告した。
米国のトランプ大統領は11日、米ニュースサイト・アクシオスのインタビューで、対イラン軍事作戦が早期に終了するとの見通しを示した。「実質的に何も標的が残っていない」として、「いつでも終わらせられる」と述べた。