カプセルホテル1泊5万円も、「嵐」公演で札幌の宿泊施設が高騰…国立大入試と日程重複「受験票出せば安く」応援プラン登場
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大和ハウスプレミストドーム(札幌市豊平区)で3月に開かれる人気アイドルグループ「嵐」の活動終了前の公演を控え、札幌市内の宿泊施設の需給が
「シングルルーム、素泊まり1人1泊7万7000円」「カプセルホテル、素泊まり1人1泊4万7800円」――。大手宿泊予約サイトで、嵐の札幌公演が予定される来月13~15日を検索すると、今月19日時点で空きはほとんどなく、通常料金の数倍~10倍近くに跳ね上がったプランが目立った。
市内の主要26ホテルでつくる「札幌市内ホテル連絡協議会」によると、嵐の公演日程が発表された昨年11月下旬から宿泊予約が殺到。例年この時期のホテル稼働率は8~9割だが、今年はほぼ満室の状態だという。
影響は受験生にも及ぶ。市内の北海道大学と北海道教育大学では後期日程の試験が公演と同時期の12日に行われるためだ。同協議会によると、11~12日はまだ空室があるが、受験日前から連泊したり保護者が同伴したりするケースもあり、条件に合う宿泊先の確保や費用の負担は大きい。秋元克広市長は昨年11月の定例記者会見で「受験生が困らないよう、場合によってはホテル業界にもお願いする」と、配慮を求める姿勢を示していた。
部屋確保「受け皿に」
受験生をサポートしようと、札幌圏の宿泊施設などでは手頃なプランや、受験勉強に配慮した環境づくりを進めている。
新千歳空港国際線ターミナルビル内のホテル「ポルトムインターナショナル北海道」は3月11日はツインルーム50室、試験当日は同15室を確保した。受験票の提示を条件に利用でき、試験会場に持参できる軽食も用意する。同ホテル担当者は「札幌市内での宿泊が難しい受験生にとって、受け皿になれれば」と話す。
札幌市内の不動産業「恒志堂」は、4月開業を予定していた同市東区内の民泊施設の整備を前倒しで進め、受験票の提示を条件に3室を貸し出すほか、運営する同市手稲区内のホテル10室を提供する。1室1泊5900円(税込み)で、1月上旬に予約を開始すると、間もなく満室になったという。同社の佐藤元春代表取締役(50)は「受験生が本来の力を発揮できるように安心できる宿泊環境で後押しすることは、地域貢献にもなる」と話している。
交通機関も分散化に力
交通機関も、観客が札幌市内に宿泊せず当日中に帰宅したり、道内の他地域へ移動したりできる宿泊需要の分散化を図る態勢づくりを進めている。
格安航空会社(LCC)ピーチ・アビエーションは、3月13~16日、関西―札幌(新千歳)線の深夜臨時便を計3往復運航する。公演終了後でも利用しやすいよう、新千歳空港発の時間は午前2時に設定した。また、JR北海道は、札幌市外に宿泊する人や沿線住民の帰宅手段を確保するため、13~15日に札幌駅午後10時5分発の特急「カムイ」を運行する。13、14日は同駅午後11時16分発の特急「ライラック」も運行する。
洞爺湖温泉観光協会は、札幌市内で宿泊先の確保が難しい観客の受け皿になろうと、公演終了後に札幌から洞爺湖温泉の主要ホテル4か所へ向かう深夜バス計3便を運行する(定員各40人)。通常は片道3700円のところ、特別運賃として1人1000円に設定した。今月19日現在、各便とも約半数の座席が予約可能という。