農地保全のための交付金2・2億円、実際は宅地などに転用で「過大」と会計検査院…73市町村は確認怠る
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会計検査院は16日、農地の保全や管理のために集落単位で支給する国の交付金について、農地が宅地や駐車場に転用され、交付要件を満たしていなかったなどとして、17道県273市町村で2019~24年度の計2億2120万円を過大な交付と認定し、農林水産省に返還させるよう求めたと発表した。
会計検査院は、水路や農道の共同管理を促すための「多面的機能支払交付金」と、急傾斜地など生産条件が不利な地域を支援する「中山間地域等直接支払交付金」について、北海道や兵庫、福岡など17道県440市町村にある集落や農業法人計1942事業主体に19~24年度に交付された497億円分を抽出調査した。
その結果、207市町村の420事業主体では、農地が宅地や駐車場に転用されていたほか、樹木が生い茂って荒廃していた。市町村は毎年度、現地の状況を確認する必要があるが、うち73市町村は怠っていた。
また、217市町村の542事業主体では、水をためるための盛り土がなく、畑や草地よりも交付額が高くなる田の要件を満たしていなかった。うち152市町村は現地で盛り土の有無を確認していなかった。
同省農村振興局は「交付金の返還手続きを適切に進め、現地の確認を徹底するよう各市町村に求めていく」としている。