博多駅前「西日本シティビル」今夏の開業へ、「柱」は本社機能の強化だけでなく…回遊性とにぎわい創出も
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九州最大の都市として訪日客らの玄関口となっている福岡市の中心部では、大規模な再開発が続いている。3月に博多駅前に完成する「西日本シティビル」を手始めに、今後も開業が相次ぐ見通しだ。
西日本フィナンシャルホールディングス 村上英之社長
JR博多駅前の本社ビルをオフィスや本社機能が入る「西日本シティビル」(地上14階、地下4階)に建て替えており、今夏の開業を目指している。駅前の顔だった象徴的なビルの建て替えなので、地域社会に対する貢献という意味での責任も感じている。本社機能の強化だけでなく、回遊性とにぎわいの創出、文化の発信、環境への貢献を柱に取り組みたい。
回遊性の向上では、敷地内に公開空地(広場)を設け、一帯を訪れる人たちの憩いの場とする。地下には文化発信の拠点となる約400席の多機能ホール「NCBホール」をつくってにぎわいを生み出す。音楽だけでなく、能や落語などのイベントが行えるほか、セミナーや会社説明会などの用途でも貸し出す方針だ。環境性能では、省エネルギー基準のクリアなど計七つの環境に関する認定を取るほどこだわった。
本社機能の強化では、執務フロア(4~9階)の一部を貫く内階段をつくることで、階をまたいで部署間の交流がしやすいようにする。逆に、一人でこもれるスペースも設ける計画だ。
福岡市では、市地下鉄七隈線の博多から福岡空港までの延伸など、公共交通の機能向上の議論がなされており、期待感は大きい。市の人口が2035~40年頃まで増え続けるという希少な都市であることが前提にあり、実現すれば都市機能の向上に大きな効果があるだろう。
一方、海外を意識してさらに都市機能の強化策を打っていくことも大切だ。
例えば教育の分野で、都市のインフラ(社会基盤)としてインターナショナルスクールの拡充が必要だ。また、福岡空港も運用上の工夫で、もう少し発着枠が拡大できないか議論を進めてほしい。より多くの国際線の就航が可能になれば、福岡の魅力はもっと高まるはずだ。(聞き手・中西瑛)