五輪汚職で有罪判決の角川歴彦被告「到底受け入れられない」、裁判長は「大会に汚点残した」
完了しました
東京五輪・パラリンピックを巡る汚職事件で贈賄罪に問われた出版大手「KADOKAWA」前会長・角川
一連の事件では収賄側で3人、贈賄側で12人が起訴されたが、これで贈賄側全員に有罪が言い渡された。無罪を主張している角川被告の弁護人は、地裁判決を不服として東京高裁に控訴する意向を示した。
判決によると、角川被告はKADOKAWAの元専務と元担当室長(いずれも有罪確定)と共謀し、大会スポンサーに選ばれるよう便宜を受ける謝礼などとして、2019年9月~21年1月、大会組織委員会元理事の高橋治之被告(81)(受託収賄罪で公判中)らに計約6900万円の賄賂を提供した。
角川被告は公判で、スポンサー選定に絡む資金提供の報告は受けていないとして、起訴事実を否認。これに対し、証人出廷した元部下らは、「みなし公務員」だった高橋被告側への支払いに違法リスクがあると直接報告したことや、角川被告が元担当室長に「うまくやれ」と伝えた場面を見たことなどを語った。
判決は、元部下らの証言は具体的で当時の状況とも整合しており、虚偽証言で被告を陥れる理由も見当たらないとして、おおむね信用できるとした。一方、高橋被告のスポンサー選定への関与を知らなかったとする角川被告の説明は、高橋被告との会合を記したスケジュール帳の記載や元部下らの証言と矛盾しており、「不自然、不合理な内容で信用できない」と指摘。元専務らとの共謀を認定した。
その上で、創業家出身の角川被告が重要事項の決定に強い影響力を保持していたとし、「贈賄を制止する立場にありながら、これを了承して進めさせた。主導したとは言えないとしても、刑事責任は軽くない」とした。
判決後に東京都内で記者会見した角川被告は「判決を到底受け入れることはできず、これからも真実が明らかになるように闘っていく」と述べた。
一連の事件では、収賄側1人、贈賄側11人の有罪が確定している。収賄側の高橋被告と、知人のコンサルティング会社元代表・深見和政被告(76)は1審公判中で、いずれも無罪を主張している。