赤字続きの兵庫県立3病院、入院病床130床休止へ…収支改善が不十分ならさらに減床も
完了しました
兵庫県立病院の赤字が続いていることから、県は、病床稼働率が低い県立3病院で一部の病棟を一時的に閉め、入院患者を受け入れる病床を計130床休止すると決めた。県立病院は地域医療の要だが、物価高騰などで経営状況の悪化が加速していることから、厳しい決断を下した。(荒田憲助)
病床を休止するのは、2025年度からが加古川医療センター(加古川市)の46床と、淡路医療センター(洲本市)の39床。26年度からはがんセンター(明石市)でも45床を休止する。収支の改善が不十分なら、28年度に加古川医療センターでさらに41床減らすとした。
これら3病院は、23年度の病床稼働率が69~78%にとどまる。県は、病床に余裕がある病院を休床の対象とすることで、患者の診療や職員の雇用に影響しないよう配慮するという。また、「稼働率が高くなれば、休止させている病床を再開する」と説明している。
さらに、26年に開院予定の県立西宮総合医療センター(仮称、西宮市)は、開院時の病床数を計画から50床減らし、502床とする。がんセンターは、現病院北側に建て替える新病院も、27年度のオープン時に45床減の315床から始める。
背景にあるのは、県立病院の厳しい経営状況だ。県病院局によると、県が直営する10病院の経常損益合計は、23年度で91億円、24年度で128億円の赤字だった。収入にあたる診療報酬が公定価格で抑えられている一方、物価高や人件費の上昇で支出は急増。人口減や、コロナ禍以降の受診控えもあり、病院経営は全国的に悪化している。
県は24年度に外部の有識者による対策委員会を設け、今年3月、同委員会から病床休止などの提言を受けた。提言を反映した収支改善策を、今月9日、医療関係者らが集まった病院構造改革委員会に提案し、承認された。
加古川医療センターと淡路医療センターでは既に病棟を休止し、看護師ら職員を計46人減らしている。他病院でも職員の配置転換を進めることで、対策による経費削減効果は今年度で5億3500万円、26年度は21億9500万円と見込む。
県病院局の担当者は、「各病院の診療機能は損なわず、より効率的な病院経営を目指していく」と話している。