「レアアース磁石」採鉱から製造まで完結、世界で唯一中国だけ…脱炭素の主導権握る構え

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 日本企業の関係者によると、中国がレアアースの対日輸出規制をかけた2010年頃、中国政府の複数の高官は日本企業に対して、「レアアースの応用技術を持ってくれば、レアアースを供給する」と言及していたという。日本政府は、レアアースを応用して製造した高性能磁石は各種兵器にも利用できることから、12年にキャッチオール規制の対象に磁石を追加した。

 技術流出につながりやすい中国での現地生産の動きは一時的にとまったが、14年頃に日本のメーカーが中国に進出し、合弁企業を設立して現地生産を開始。先端磁石製造装置も中国に大量に売却された結果、中国の地元メーカーが技術力を急速に高め、安価な高性能磁石が大量に出回るようになった。日本メーカーは過当競争にさらされ、競争力を落とす結果を招いた。

 米電気自動車(EV)大手の駆動用モーターに使われる磁石を95%以上供給するまで成長した中国メーカーもあるという。今回の輸出規制リスト改定は、日本から流出した磁石製造技術を自国の技術であったかのように規制に乗り出していることを意味する。高速鉄道や太陽光パネルを巡る技術も同様の経緯をたどった。

 現時点でも、日本にはTDKや信越化学工業など複数の磁石メーカーが存在し、世界の磁石製造で約15%のシェア(市場占有率)を維持している。中国メーカーの低コストでの大量生産により、今後もシェアは縮小していく可能性があるが、磁石の供給網の支配を目指す中国にとって、日本の存在がその障害となりうる。

 日本や欧米はこうした中国の動きを正確に把握し、磁石などの中核部品や戦略物資のグローバルな供給網の確立を進めていくことが求められそうだ。

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