「管理体制見直し図る」 副学長ら執行部会見 鹿大の不適切動物実験
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鹿児島大共同獣医学部で牛の肺炎に関する不適切な動物実験が行われていた問題で9日、記者会見した橋口照人副学長ら同大執行部は実験責任者の認識不足が原因との見解を示し、学内の管理体制の不備を認めて謝罪した。執行部側との主なやりとりは次の通り。
――なぜこのような事案が発生してしまったのか。
「
――実験で使われた牛の頭数は。
「2021年度に9頭、22、23年度にそれぞれ10頭、24年度に5頭を使用した。25年度は用いなかった」
――このうち、肺炎の症状が確認できた個体はいたのか。
「実験責任者に確認したところ、21~23年度の29頭のうち、発熱などの症状が確認されたのは2割程度。呼吸器に症状が出ていた牛は認識していないという回答だった」
――研究するために大学に虚偽の申請をしたのではないか。
「肺炎に罹患して症状がなくなった場合でも病変が肺に残っている可能性があり、おおむね1か月以上の治療歴がない牛を使用していた。実験責任者はこの状態の牛が肺炎に罹患していたとの認識がなかった。虚偽にはあたらないと考えている」
――今後の対応は。
「慎重な審査が必要と認められる実験計画については実験責任者本人へのヒアリングを導入することも検討している。また、動物実験管理体制の検証や改善策を検討するため、既に作業部会を設置しており、今年度末をめどにした再発防止策の策定に着手している」
――動物の病気を治療し、人材を育成するための大学での不適切な対応。大学としての受け止めは。
「実験で検出された病原体は一般的に牛が保有していることや、BSL2対応施設ではなかったものの厳格な感染防止策や隔離を行っていたことから、他の動物に感染拡大する可能性はなかったことを確認している。しかしながら、今回の事案を重く受け止め、動物実験管理体制の見直しを図る」
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鹿児島大共同獣医学部での不適切な実験について、塩田知事は9日、「県民の安心・安全の観点から、大学のコンプライアンスに沿った適切な対応をしていただきたい」とのコメントを発表した。