能登半島地震、老人ホームなど入所者935人が石川県内外へ避難…150人は避難先で死亡

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 昨年元日の能登半島地震で被災した石川県の特別養護老人ホームなど少なくとも計29施設の入所者935人が、県内外へ避難していたことが読売新聞の調査でわかった。断水や停電による衛生面の悪化、職員不足を理由とした施設が多く、山形県や茨城県に搬送される入所者もいた。避難生活との因果関係は不明だが、150人は避難先から戻ることなく死亡した。

公費解体が進み、空き地が目立つ石川県輪島市
公費解体が進み、空き地が目立つ石川県輪島市

 調査は11~12月、能登地域6市町にある88施設に聞いた。回答したのは74施設(84%)で、このうち避難に踏み切ったのは、4割にあたる29施設だった。

 避難の時期については、地震発生後の緊急的な医療ニーズが高まった5日目までに137人、避難搬送の要請が相次いだ6~18日目に554人がそれぞれ県内外に移されていた。

 一定期間の避難を経て、元の施設に戻れたのは369人で、全体の4割弱にとどまった。243人は避難先の施設や病院などに移った。入所者の中には、車いす利用者、認知症や寝たきりの高齢者もいた。

 避難を選択した施設からは「断水でトイレや風呂が使えず、衛生面の維持ができなかった」「職員も被災して運営するのに限界があった」との声が上がった。これに対し、「全員避難の選択が本当に良かったのか分からない」と反省する施設もあった。

 鈴木俊文・静岡県立大教授(災害福祉)は「施設は入所者の命を守ろうと、苦渋の決断をしたのだろう」とみる。ただ、切迫した状況だと「全員避難か、とどまるか」の二者択一になりやすいとし、「一人一人の体力や持病などを踏まえて『避難のトリアージ(優先順位づけ)』のような発想も必要だ」と提言する。

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