羽田衝突、管制官が誤進入検知に注意払わず…経過報告書で過去事故との「共通点」指摘

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 2024年1月に発生した日本航空機と海上保安庁機の羽田空港衝突事故を巡り、運輸安全委員会は25日午前、調査の経過報告書を公表した。管制官に滑走路への誤進入を検知して知らせるシステムが有効活用されなかった点について、過去の航空事故との「共通点」を新たに指摘。これまでの原因分析なども踏まえ、今後、再発防止・被害軽減策をまとめる。

海上保安庁の航空機と衝突し、炎上した日航機(2024年1月2日、羽田空港で)
海上保安庁の航空機と衝突し、炎上した日航機(2024年1月2日、羽田空港で)

 運輸安全委が最終的な調査報告の前に2回の経過報告書を公表したのは初めて。昨年12月に公表した経過報告書では、〈1〉海保機側が許可を得たと認識して離陸に向けて滑走路に進入した〈2〉管制官側が海保機の進入を認識しなかった〈3〉着陸してきた日航機側が衝突直前まで海保機を認識しなかった――という3要因が重なって事故が起きたと指摘していた。

 今回の報告書では、海保機が滑走路に進入した際、管制官の手元で滑走路への誤進入を検知するシステム「滑走路占有監視支援機能」が発動して注意喚起が画面表示されていたのに、管制官らが注意を払わず、事故防止につながらなかった点に改めて注目した。これまでの調査で、注意喚起が発動された場合の処理要領の規定や本格的な訓練などがなく、管制官らが日頃からシステムに注意を払っていなかったことが明らかになっている。

経過報告書のポイント
経過報告書のポイント

 報告書で事故当時の対応と過去の航空事故要因との「共通点が見られる」と例示したのは、01年に静岡県焼津市上空で日航機同士が異常接近(ニアミス)し、乗客ら57人が重軽傷を負った事故だ。この事故では、管制官に航空機同士の接近を予想するシステムが作動して警報が表示されたが、警報作動時の対応規定などがなく、適切な対応ができていなかったと指摘された。運輸安全委は過去の事故の教訓が、その後の事故防止システムに生かされていたかについても調べる。

 一方、調査の焦点の一つである日航機が衝突直前まで滑走路上の海保機を認識していなかった点も、再現実験などで分析を進めていることを明らかにした。

 事故当時、海保機の停止場所周辺の滑走路面灯火と、後方から見える海保機の衝突防止灯などがすべて白だったことが判明している。今年3月、滑走路の灯火配置が羽田空港と似ている中部国際空港(愛知)で海保の同型機やヘリコプターを使った再現実験を行った。こうした実験結果を踏まえ、当時の状況を詳しく分析するという。

  ◆羽田空港衝突事故 =2024年1月2日午後5時47分、羽田空港C滑走路上で、新千歳発の日航516便(エアバスA350型機)と、能登半島地震の支援物資輸送で新潟に向かおうとした海保機(ボンバルディア式DHC8型機)が衝突し炎上、大破した。海保機側は機長を除く5人が死亡、日航機は379人全員が脱出した。

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