日本、EUとデジタル・宇宙・エネルギーで連携強化へ…研究開発枠組み「ホライズン・ヨーロッパ」参加で実質合意
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日本とEU(欧州連合)が、EUの研究開発枠組み「ホライズン・ヨーロッパ」に日本が参加することで実質合意した。近く公表される。米国のトランプ政権が内向き志向を強める中、デジタルや宇宙、エネルギーといった分野でEUとの連携を強化し、日本の大学や企業の研究開発力を強化する狙いがある。
複数の日本政府関係者が明らかにした。ホライズン・ヨーロッパは、EUが2021~27年に総額約955億ユーロ(約15兆円規模)を投じる世界最大規模の研究開発支援の枠組み。EU加盟国のほか、英国やカナダ、韓国なども参画している。日本は26~27年の参加に向け、昨年末から交渉を続けていた。
日本が加わるのは、災害リスク軽減やサイバーセキュリティー、電池を含むエネルギー、食料安全保障といった分野に関する応用研究などだ。大学や企業の研究者が公募で個別プロジェクトに参加することが想定されている。
EUが研究費を補助することで、研究者の資金負担は軽減される。日本政府は枠組みへの参加に必要な分担金をEUに拠出するため、来年度予算案に約12億円を盛り込む。
日本はEUなどとの連携を進めることで、大学・企業の研究開発が活発化するとともに、欧州市場への進出拡大に期待を寄せる。工業製品などの国際的な標準規格の決定に関わり、海外への売り込みをしやすくする環境も整えたい考えだ。
米国第一主義を掲げるトランプ政権は、日本を含む同盟国・同志国への関与を低下させる恐れがあり、日本は米国に過度に依存しない研究環境や市場を確保する必要がある。日本政府関係者は「EUとの連携は代替手段の一つになり得る」と話している。