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「ハダカでぐだぐだ」に親近感
途中で水を飲んだり、私もデッキチェアを使ったりして、休み休み、二時間近く二人きりで過ごした。さすがにこれだけ長く一緒にいると、脱ぎかけの水着や丸出しのおっぱいもすっかり見慣れて、何とも感じなくなる。
西洋圏の公衆浴場では水着を脱ぐなんて絶対タブーなのだと思っていたが、ヌーディストビーチなんてものもあるくらいで、中には自由を好む人だっているだろう。最近はブラレットなどが流行して、身体を締め付けてまでボディメイクするブラジャーを前時代的とする動きもある。おっぱいを解き放つ。一見オバチャンぽい振る舞いのようでいて、考えようによっては今風なのかもしれない。
と、湯気がもうもうと上がるハマムの奥で、我々が開閉するのとは別のドアが動くのがわかった。その先は男性更衣室だ。誰か男の客が来る! どうするおねえさん、と振り返る。座面に寝そべったままの彼女、湯気に紛れてほとんど影しか見えないが、寝たまま水着のストラップを掴んで両腕を通し、パッと元通りに装着するのがわかった。その間わずか1.5秒。ぐでーっと寝そべったまま、腕だけが別人のように俊敏に動く。男性が来たらいつもこうしているんだな、とわかる慣れた手つきだ。
公の場ではルールを守る。でも、時と場合が許せばハダカでぐだぐだしたい。よくよく考えると彼女の入浴スタイルは、私にとって奇異なものではない。何語を話すどこの国の人かも知らないのに、やたらと親近感がわく。今度は日本まで温泉に浸かりにおいでよ、とミスト越しに心の中で呼びかけてみる。バスローブも、水着も、男からの視線もナシ。赤の他人の女同士、譲り合って全裸で一緒に湯に浸かる。最初は戸惑うかもしれない、お湯の熱さにもびっくりするだろうけど、あなたなら私の国の「フツウ」を、きっと気に入るはずだよ。
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