木村ミサ…「カワイイラボ」生みの親、夢に向かう女の子たちを応援
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「FRUITS ZIPPER(フルーツジッパー)」や「CANDY TUNE(キャンディーチューン)」など、今をときめく女性アイドルグループをプロデュースする木村ミサさん(34)。ヒット曲を次々世に送り出す背景には、アイドルという職業へのたゆまぬ情熱があった。
読者モデルからアイドルへ
子供の頃は、「モーニング娘。」が社会的なブームとなっていて、小学生の時は「ミニモニ。」のダンスを覚えて友達と一緒に踊りました。
大学進学のため上京し、街でスナップ写真を撮ってもらったことがきっかけで、雑誌の読者モデルの活動を始めました。大学2年頃からアイドルのライブにもよく行くように。雑誌では好きなものを紹介するコーナーを担当させてもらい、「ももいろクローバーZ」などのアイドルの魅力をつづっていました。
2014年、モデルとしてお世話になっていた事務所がアイドルグループを作ることになり、「むすびズム」のリーダーとして活動しました。当時から、アイドルを支える裏方の仕事には興味があったのですが、自分がアイドルになりたいという気持ちはなかった。最初は活動するのが嫌で、何もかも手探り。3年ほどで解散しました。「やりたいことがうまくできなかった」との心残りがありました。
プロデューサーへと転身
21年、事務所の社長から「新しいアイドルプロジェクトを始めたいから、一緒にやらないか」と誘われ、プロデューサーとして携わることを決めました。30歳になり、「自分の好きなことに立ち返ってやってみよう」と思ったのです。
翌年発足したアイドルを育成するプロジェクト「KAWAII LAB.(カワイイラボ)」では、アイドルたちに歌やダンスのレッスンを受けられる環境を整備し、海外でのイベントや国内のフェスに参加する機会を作りました。自分のときにできなかったことをやらせてあげたいとの思いが強いです。初期は、私が衣装をコーディネートしたことも。自分で服を用意していた読者モデル時代の経験や人脈が生かせました。
わくわくすること探求したい
プロデューサーという立場で10~20代の女の子たちと関わるのは、責任の重い仕事です。感情を出しすぎず、フラットに冷静でいることを心がけています。私のふとした言葉が、人生を左右してしまうかもしれない。注意する時は「だめ」という言葉は使わないなど、言い方に気をつけています。それでも「あの言葉選びはよくなかったかな」と後で考え込んでしまうこともあります。
昨年、長男を出産しました。所属アイドルのライブに足を運び、メンバーのモチベーションを上げたり、ファンの盛り上がりを見たりするのは重要な仕事。以前は土日も関係なく働いてきましたが、今後はそうもいきません。夫や周囲のサポートに助けられていますが、子供の成長とともに、仕事のやり方を考えていかなければと思っています。
私は、カワイイラボを世界で通用するアイドルプロジェクトにしていきたい。夢に向かって、好きなこと、わくわくすることを探求して、楽しんでいきたいです。
【取材後記】
飾らない姿 魅力
キャッチーで中毒性のある曲がSNSで続々とバズり、一気に脚光を浴びた「KAWAII LAB.」。大みそかの「第76回紅白歌合戦」(NHK)には所属する2組の出場が発表されている。そんなすご腕のプロデューサーが、記者が高校生の頃からモデルとして活躍していた木村さんだと知り、話を聞いてみたかった。
モデルとしてもプロデューサーとしても注目され、ずっと華やかな人生を歩んでいるように見えていたが、アイドル時代は悔しい思いもたくさんしたという。過去の苦い経験や失敗も、隠すことなく話してくれる飾らない姿が魅力的だった。
記者もアイドル好きだが、ずっと楽しむ側でいたいので、仕事では関わりたくないと思っている。好きなことを仕事にした木村さんの強さを垣間見た。(読売新聞生活部 山元麻由)
「30代の挑戦」は、各界で活躍する女性たちに、キャリアの転機とどう向き合ったかを読売新聞の同世代の女性記者がインタビューする企画です。
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