ウクライナ、領土問題で譲歩か…米に提出の修正和平案巡り独首相が言及
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AFP通信によると、ロシアの侵略を受けるウクライナは10日、米国が主導する和平案について、当初の28項目から20項目に絞った修正版を米国に提出した。ドイツのメルツ首相は11日、修正版ではウクライナ側が領土問題で譲歩する可能性が盛り込まれていると明らかにした。和平案を巡り、今後数日間にわたり活発な議論が行われる見通しだ。
メルツ氏は11日、ベルリンで北大西洋条約機構(NATO)のマルク・ルッテ事務総長と共同で記者会見し、「重要な問題は領土についてウクライナがどこまで譲歩できるかだ」と語った。これに先立ち、メルツ氏は10日、英仏の首脳と共に米国のトランプ大統領と電話会談し、修正版について説明した。今週末にウクライナを交えた協議を開くことも提案したという。
一方、トランプ氏は10日、米ホワイトハウスで記者団に対し、欧州首脳との電話会談について「かなり強い言葉」で議論を交わし、「ささいな意見の違い」があったと述べた。具体的な進展が見込める場合のみ、米代表団を協議に参加させる考えも示した。
ウクライナ側は、和平案の修正と並行して、ロシアの再侵略を防ぐために米国が提供する「安全の保証」と経済復興に関する二つの別文書の策定も進めている。ウォロディミル・ゼレンスキー大統領は10日、ベッセント米財務長官らと復興や経済再建策について意見交換し、主要事項で認識を共有したという。