レーダー照射問題で日本のホットライン呼びかけに中国応じず…2023年3月に開設も機能せず

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 航空自衛隊機が中国軍機からレーダー照射された問題を巡り、日中の防衛当局間のホットライン(専用電話)が機能していなかったことが分かった。日本側が連絡を試みたが、中国側が応じなかったという。当局間の対話をも拒む中国の閉鎖的な姿勢が浮き彫りになった形だ。

首相官邸
首相官邸

 複数の政府関係者が明らかにした。中国海軍の空母「遼寧」は6日、沖縄本島と沖大東島の間を北東に航行するなどし、艦載戦闘機など計約100回の発着艦を実施した。遼寧から発艦した中国軍機は同日、対領空侵犯措置を実施中の空自機に対し、2度にわたってレーダーを照射した。日本側はそれを受け、ホットラインを活用したという。

 小泉防衛相は11月1日、マレーシアで中国の 董軍ドンジュン 国防相と会談した際、ホットラインの適切かつ確実な運用を確保していく重要性を指摘。防衛当局間を含めたあらゆるレベルでの対話や交流を強化する重要性についても一致していた。

レーダー照射を巡る経緯
レーダー照射を巡る経緯

 ホットラインは、2018年6月に両国が運用を始めた緊急連絡体制「海空連絡メカニズム」の柱となるもので、23年3月に開設された。同年5月には当時の浜田靖一防衛相と 李尚福リーシャンフー 国務委員兼国防相との間で初めて運用したが、その後は「実用的な実績はない」(防衛省幹部)のが実態だ。

 木原官房長官は8日の記者会見で、ホットラインの使用状況について「答えは差し控える」とした上で、「日中間で、不測の衝突を回避するために日中防衛当局間において適時の意思疎通を確保していくことは極めて重要だ」と述べた。緊急時に意思疎通が図れなければ、偶発的な軍事衝突を避けることが困難になるため、日本政府は今後も中国側に対話に応じるよう、粘り強く働きかけていく方針だ。

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