ナガス生肉 最高値タイ 「尾の身」1キロ20万円
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下関港を母港とする捕鯨会社「共同船舶」(東京)の母船「
ナガスは昨年7月、2019年に再開された商業捕鯨の対象に加わった。生肉が同市場に上場されたのは3回目。最高値は国内初上場となった昨年12月が20万円、今年6月が3万円だった。
今回競りにかけられたのは、北海道東沖の太平洋で今月20日と23日に捕獲したメス2頭(いずれも体長約20メートル、体重約58トン)から厳選した尾の身と赤肉計約200キロ。冷蔵して27日に北海道・苫小牧港(苫小牧市)に陸揚げし、空輸と陸送で到着した。最大の売りは新鮮さだ。
競りは午前2時にスタートし、仲卸業者らが次々と競り落とした。市内の鮮魚店や飲食店などで取り扱われる。最高値を付けた下関市の水産物仲卸会社「山口」の剣持典弘次長(42)は「肉の色、サシの具合ともに最高で、牛肉で言えばA5ランクだ。20万円は妥当だと思う」と高く評価。買い入れた同市の飲食店「宝関」の川口雄生店長(34)は「今日から刺し身で提供し、『鯨の王様』とも呼ばれるナガスの肉のおいしさを伝えたい」と話していた。
共同船舶によると、鯨はこの時期、えさを大量に食べたことで脂がのっている。所英樹社長(71)は「これまで捕獲したナガスの中でも最高級の肉質だ」と胸を張り、「鯨肉には、体の内側から若さを支える物質として注目されている成分・バレニンが多く含まれることなどもアピールしていきたい」と力を込めた。
下関市が建造に3億円を補助した関鯨丸は昨年5月に初出漁し、北海道・東北沖などで操業。ナガスについては昨季の漁期途中に対象鯨種となったこともあり、捕獲枠59頭に対し、捕獲数は約半分の30頭にとどまった。
2季目の今年は4月に出漁。下関港と仙台港(宮城県)を拠点に4回の航海を行った。1回目に初めて北海道沖のオホーツク海で操業するなどし、漁を終えた今月24日までにナガス60頭、ニタリクジラ143頭、イワシクジラ35頭を捕獲。ナガスとニタリについては捕獲枠上限まで捕りきった。
関鯨丸は12月2日に下関港に帰港し、船内で生産した主力の冷凍鯨肉を大量に陸揚げする予定だ。