命は尊い 「けもフレ」の教え
完了しました
手塚記念館でイラスト展
被災地の家畜放置「原点」 動物や自然への愛感じて
擬人化した様々な動物たちが登場し、ゲームや漫画など多方面で展開する「けものフレンズ」のイラストの企画展が、宝塚市武庫川町の市立手塚治虫記念館で開かれている。かわいらしい作品の〈原点〉は、東日本大震災で家畜が放置されたこと。動物との共生を考える機会にもなりそうだ。(高部真一)
けものフレンズは、架空の超巨大動物園「ジャパリパーク」を舞台に、キャラクターが活躍する物語で、ゲームやアニメなど国内外で多様な展開をしている。地球侵略を狙うカエル似の宇宙人が主人公の漫画「ケロロ軍曹」の作者、吉崎
2011年3月の東日本大震災の際、吉崎さんは、被災地で家畜が置き去りにされたことに目を向けた。何か支援できないかと構想を練り、動物から人の姿に変身するキャラクターが誕生した。動物への理解を深めるため、全国の動物園や水族館と連携して、動物の前にキャラクターのパネルを設置したり、けものフレンズのイベントで世界自然保護基金(WWF)の募金箱を置いたりしている。
今回は、15年にスマートフォン用ゲームアプリとして作品がリリースされてから10年を記念した企画展。イラストや下描き、設定資料などを三つのエリアに分けて展示している。このうち「フレンズ図鑑」のエリアには、ネコ、ペンギン、ウサギ、サル、トカゲなどに分類した450のイラストを並べた。「神獣」の分類もあり、白虎や朱雀、ヤタガラスなどを親しみやすく仕上げている。宝塚市ゆかりの漫画家、手塚治虫の「ジャングル大帝」のレオとコラボしたオリジナル作品もある。
吉崎さんは「手塚作品に大きな影響を受けた」とし、手塚の記念館での企画展に「聖地での開催は夢のような出来事」とのコメントを寄せた。記念館は「手塚作品の理念である生命の尊さと自然への愛に通じる展示を感じてほしい」とする。
記念館近隣の飲食店6店では、企画展をイメージした天丼やカレー、パンケーキなどを提供しており、注文すると特製コースターがプレゼントされる。
来年2月23日まで。月曜(祝日と重なる場合は開館)のほか、12月26~31日は休館。大人700円、中高生300円、小学生100円。問い合わせは記念館(0797・81・2970)へ。