証券口座乗っ取り被害、3300万円損失の女性「頭が真っ白に」「生活が不安でたまらない」

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警視庁
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 インターネット上で証券口座が乗っ取られ、不正に株を売買される被害が相次いだ問題で、警視庁などの合同捜査本部は28日、中国籍の男2人を金融商品取引法違反(相場操縦)と不正アクセス禁止法違反容疑で逮捕した。乗っ取った証券口座を利用して株価を意図的につり上げ、保有株を売り抜ける手口で不正に利益を得たとみている。

 「頭が真っ白になった」。証券口座の乗っ取り被害に遭った東京都内の会社員女性(55)は5月の出来事をこう振り返る。

 スマートフォンで口座の取引履歴を確認しようとすると、専用ページに入れなくなっていた。「メールアドレスが変更され、ログインされた」と画面に表示され、慌てて証券会社のコールセンターに電話した。

 アドレスなどを再設定して履歴を見ると、保有していた大手運送会社の株7830万円分が売却され、聞き覚えのない機械メーカーの株7770万円分が購入されていた。怖くなって同社株を全て売ったが、値下がりした後で、約3300万円の損失を被った。

 3、4年前から預金のほぼ全てを投資に回しており、介護が必要な両親を福祉施設に入れる費用や、高校生の娘の学費に充てるつもりだった。昨年、乳がんが見つかった女性は「今後、家賃や生活費が賄えるかわからず、不安でたまらない」と話す。

 問題を受け、金融庁と日本証券業協会は10月15日、監督指針やガイドラインを改正。証券会社などに対し、顔や指紋といった生体情報などを含む複数の方法で本人確認する「多要素認証」を必須化するよう求めた。

 サイバー犯罪に詳しい第一生命経済研究所の柏村祐・主席研究員は「犯罪組織による不正アクセスと企業の対策は、いたちごっこが続いている。目で個人を識別する『虹彩認証』など、証券会社はより強固な本人確認システムの導入を検討する必要がある」と話した。

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