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昔は才色兼備だったのに…どこで人生を間違えたのかと落ち込みます

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「才色兼備だったのに」 と題する女性からの投稿が、掲示板サイト「発言小町」に寄せられました。小さい頃から近所では「かわいい賢い子」で通っていた、というトピ主さん。まもなく40歳を迎える今、安定したフルタイムの仕事をしていて、役職にも付いているものの、学生時代とほとんど変わらない賃貸アパートに一人暮らしで、「手元に何もない」と感じてしまうそう。美人の名残もない普通の中年女性になってしまった、どこで人生を間違えてしまったのか……と落ち込んでいるといいます。

理想を追いかけた日々は「シーズン1」と位置付けて

写真はイメージです
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投稿やレスには、トピ主さんの詳細な人生模様がつづられています。地方から上京して有名大学に進学し、学生時代はキラキラしたグループで舞い上がって過ごした。20代後半までは自分に自信があり、30歳を過ぎてからは「理想的な結婚ができるはず」と信じて、2年間ほど婚活に取り組んでみた。30代半ばには「大学教授・研究者になりたい」と考え、会社を休職して大学院博士課程に通ってみた。しかし、1年半で限界を感じて中退して以降、理想が実現しないことを受け入れざるを得なくなり、今の自分と「理想の40歳の生活」を勝手に比べてショックを受けている……とのことです。

奨学金を自力で完済した、といったエピソードも含め、トピ主さんは懸命に挑戦をして生きてきた方なのだな、という印象を持ちました。しかし、ご自身としては目標や夢に挑み続けた日々の先に何も残らなかった、と感じているようですね。「なんて能天気な妄想をしていたのか」「夢から覚めたような気持ち」といった記述も見られますが、目標や夢を追いかけていたその時その時には、それなりの充実感を覚えていたのではないかと想像します。

短絡的に考えていた、調子に乗っていたといった反省の弁も多々つづられていますが、「20代、30代の私は理想を追いかけたかったんだから、仕方ないじゃないか! とりあえず、頑張ったね!」と、笑って過去の自分を許してあげることは難しいですか? 

「思い描いていた人生と全然違うところに帰着してしまった」とのことですが、理想を追いかけた日々に、ひと段落はついたのかもしれません。しかし、それはテレビドラマで言うところの「シーズン1」が終わったというだけで、ここからまた「シーズン2」が始まる、と考えてみることはできないでしょうか。

今のトピ主さんは「婚活をやめて、学び直しへと迷走し、どちらもダメだった。しかも住む場所も持っていない」とのことですが、シーズン1を終えた主人公がそういう状態になっているのであれば、シーズン2はどんな展開が考えられるでしょうか。いろいろな構想ができるでしょうが、多くの名監督たちは「周りから羨ましがられることだけが趣味だった」という主人公が、自分らしい幸せを見つけていくようなストーリーを描くのではないかと想像します。

主役に疲れたなら、充電期間を持っていい

トピ主さんは、学生時代の友人と話していると、「自分も子どもの小学校受験のことで悩みたい」「義両親との関係について悩みたい」「自分の時間が欲しいって思いたい」と感じてしまうとのことですが、これらの心境は「主役として生きるのに疲れた。たまには脇役になりたい」という心の叫びのようにも映りました。

自由すぎて自由の価値を感じられなくなっている、ということもあるのでしょうが、一人で生きていると、誰かの生活に合わせることが少ない分、ずっと自分を主役として毎日の過ごし方や人生プランを考えなければならない大変さはありますよね。「主役なのに、ただ真面目に仕事をしているだけではダメなのではないか、もっと変化や行動を起こさなければ」といった焦燥感にも捉われやすい気がします。

しかし、疲れているならば、主役にだって休養が必要です。シーズン1が終わり、シーズン2が始まるまでには、しばらくの期間が空くのが常。新しいストーリーの企画や構想を練るにも、時間が必要です。次のシーズンを始めるエネルギーが湧いてくるまでは、人生のことを考えるのをやめて、意味のないことやただ好きなことをして遊ぶような「充電期間」を過ごしてみてはいかがでしょうか。

どんな感想を持って「本当のエンディング」を迎えたい?

シーズン2のテーマを考えるにあたっては、「人生の最期を迎えるときに、自分をどんなふうに褒めてあげたいか?」を考えてみるといいかもしれません。

たとえば、「思うまま自由に生きた」「いろんな国や景色を見ることができた」「一生懸命、人を愛した」「大変だったけど、 紆余(うよ) 曲折あって面白かった」「自分なりにいろいろなことを頑張った」などなど。最後に自分にかけてあげたい褒め言葉を考えてみると、これからの生き方の軸のようなものが見えてくるはず。そこに、シーズン2のヒントがあると思います。

「どうせ地味なストーリーにしかならない」「他の人みたいにキラキラした話にはならない」などとは、決して思わないでください。映画やテレビドラマでも、派手なヒーローものやハッピーエンドの恋愛もの、華々しく出世街道を進むサクセスストーリーばかりが人々に支持されるわけではありません。悩みや葛藤を抱え、それでも懸命に生きる主人公の物話に「共感や力をもらった」と語る人は少なくないものです。それはつまり、世の中にはそれぞれの環境のなかで悩み、葛藤しながら生きている人がトピ主さん以外にもたくさんいる、ということの表れではないでしょうか。

どうしたら気持ちを上向きにできますか、とのことですが、まずは他人の表層的な部分だけを見て「他の人は幸せで、自分は幸せじゃない」と思い込むのをやめること。そして、「主人公をハッピーなところへ連れて行ってあげよう」と決め、ちょっとしたことでいいので、自分自身に楽しい、うれしい、幸せだな、と思えるような瞬間を与えてあげることが有効かと思います。

身の回りや広い世界を見渡してみて、食べてみたいもの、見てみたいもの、行ってみたいところ、心ときめくものは一つもありませんか? 一つでも思いついたら、その楽しみをどんどん自分に与えてあげてください。そこからシーズン2は始まっていくと思います。応援しています。(フリーライター 外山ゆひら)

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5021434 0 大手小町 2024/02/12 06:00:00 2024/02/15 09:09:01 /media/2024/02/20240209-OYT8I50053-T.jpg?type=thumbnail

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